モチ子です。
先日のシンガポール旅行ですが、行きも帰りもプレミアムエコノミーに初搭乗してみましたので、JALプレミアムエコノミー搭乗記とその快適さについて検証してみます。
なお今回のフライトスケジュールは以下の通りでした。
往路 JL037 羽田→チャンギ 10:50→17:05
復路 JL036 チャンギ→羽田 22:25→6:00
目次
プレミアムエコノミーって?
プレミアムエコノミークラス。簡単に説明をするとエコノミークラスよりは上、ビジネスクラスよりは下のクラス、ANA・JALともに国際線の便に設定されている搭乗クラスの事です。JALのプレミアムエコノミークラスですが、俳優・阿部寛さんが出ているこのCMをご覧になった事がある方も多くいらっしゃるのでは?
阿部寛さんは189センチ、そしてもちろん足が長い。国際線の座席といえばかなり狭くて窮屈。でも阿倍さんのように長身・足長の方でも広くてくつろげる事がアピールされているこのCM、プレミアムエコノミークラスについて気になってしまいますね。今回はそんなJALのプレミアムエコノミークラスについてです。
気になるシートのスペックは?
まずはシートの広さ等についてJALのエコノミークラス座席と比較してみます。
座席ピッチ | 座席幅 | 個人モニター | |
プレミアムエコノミー | 約107㎝ | 約48㎝ (アームレスト間) | 12.1インチ ※最前列は10.6インチ |
エコノミークラス | 約84~86㎝ ※一部座席を除く | 約47㎝ (アームレスト間) ※一部座席を除く | 10.6インチ |
少し見慣れない言葉ですが、シートピッチとは前席と後席との距離の事です。この距離が短いと足元のスペースが狭くなり、上記のとおりプレミアムエコノミークラスとエコノミークラスとではその差は約20cmです。参考までに日本人の成人男性および女性の股下の長さは、それぞれ80cmと70cm程度。
上記に記載されているシートピッチの長さはあくまでも「前席と後席の距離」で、座席に座った場合には座席自体の長さも発生するので、エコノミークラスの席で足を伸ばすことは、成人女性であってもかなり厳しいと思います。それに比較し、エコノミークラスは20センチほど余裕があるので、背の高い方でも足を伸ばす事が出来、ゆったり座れるという事のようです。実際、私自身もプレミアムエコノミークラスに初めて乗った今回、一番びっくりしたのはそのシートピッチの広さでした。
一方、アームレスト間の座席の幅にはほとんど変わりはないようですが、アームレスト自体がエコノミークラスよりは広いためか、プレミアムエコノミークラスの方がかなり広く感じます。また座席間に仕切り(ディバイダー)がついており、プライバシーに配慮されていたり、細部に工夫が感じられるシートでした。また個人モニターについても一部座席を除いて、エコノミークラスのそれに比べ広めです。
シート以外のアドバンテージは?
まずはサクララウンジに入れる事でしょうか。サクララウンジ体験記(羽田空港)については以下の記事もご覧ください。
機内食自体はエコノミークラスと同様のものですが、追加でカップうどんやスナック等の間食が頂けるというサービスがあります。また飲み物も基本的にはエコノミークラスと同様と思われますが、エコノミークラスでは飲むことのできない、シャンパンや焼酎、ペリエを飲むことが出来ます。
エコノミークラスでは歯ブラシ、耳栓、アイマスク(ハワイ線ではスリッパもあり)のみが用意されているアメニティですが、プレミアムエコノミークラスではそれに加え保湿マスク、アイリフレッシャー、スリッパが用意されています。
上記のアドバンテージについて検討してみると、プレミアムエコノミークラスで受けられるサービスは、ラウンジに入る権利が得られる以外について「エコノミークラスより少し上質なサービス」といった印象かなと思います。実際、ファーストはクラスやビジネスクラスの食事やお飲物を見てみると、飛行機の中でフルコースが食べられるようなものですし、アメニティも高級ブランドのポーチに入っているようなものが用意されており、プレミアムエコノミークラスはやはりエコノミークラスの一部と考えるのが妥当と思います。
プレミアムエコノミークラスのお得な乗り方
このプレミアムクラスですが、飛行機の運賃自体がそうなのですが、正規料金で乗るにもやはりお高いです。JALではよくお得な運賃のキャンペーンが実施されているようなので、現金で乗る場合はこちらのお得な運賃を使うのがおすすめです。
2017年3月19日現在では、以下のようなキャンペーンが行われています。
バンコク行き | 112,000円 |
シンガポール行き | 99,000円 |
ハノイ行き | 105,000円 |
ジャカルタ行き | 126,000円 |
クアラルンプール行き | 108,000円 |
キャンペーンの詳細についてはこちら
プレミアムエコノミーにはマイルを使っても登場することができます。こちらの一覧表は日本と目的地の往復で必要なマイル数です。
出発地・目的地 | プレミアムエコノミークラス | ディスカウントマイル | JALカード割引 |
韓国 | なし | なし | なし |
グアム | なし | なし | なし |
アジア1 | 30,000 | なし | なし |
アジア2 | 50,000 | 40,000*2 | 39,000*2 |
オセアニア | 50,000 | 45,000 | 44,000 |
ロシア | 50,000 | 40,000 | 39,000 |
ヨーロッパ | 70,000 | 60,000 | 59,000 |
ハワイ | 40,000 | なし | 39,000 |
北米 | 65,000 | なし | なし |
*2:一部対象外路線があります。
これだけでは分かりにくいのでそれぞれの対象の国の一覧です。
エリア | 都市名 |
韓国 | ソウル、プサン |
アジア1 | 広州、上海、台北、大連 高雄、天津、北京、香港、マニラ |
グアム | グアム |
アジア2 | クアラルンプール、ジャカルタ、シンガポール デリー、ハノイ、バンコク、ホーチミンシティ |
オセアニア | シドニー |
ロシア | モスクワ |
ヨーロッパ | パリ、フランクフルト、ヘルシンキ、ロンドン |
ハワイ | ホノルル |
北米 | サンディエゴ、サンフランシスコ、シカゴ ニューヨーク、バンクーバー、ロサンゼルス ボストン、ダラス・フォートワース |
今回利用したのはシンガポール行きなので、アジア2に該当します。よって通常5万マイル必要となります。マイルであればほぼ無料でプレミアムエコノミーに乗ることが可能です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
実際にプレミアムエコノミークラスを体験してみた
ここから今回実際私たちが体験したプレミアムクラスの実力について紹介・検証していきます。果たしてプレミアムエコノミークラスの実力はいかに・・・?
搭乗機~往路編~快適すぎる…!
まずは往路。往路は以下のスケジュールのフライトでした。
往路 JL037 羽田→チャンギ 10:50→17:05
プレミアムエコノミークラスでは優先搭乗のサービスはないはずなのですが、なぜかこの日はエコノミークラス後方座席の方々と一緒のタイミングで搭乗する事が出来ました。プレミアムエコノミークラスの座席。確かにゆったりしている・・・エコノミークラスに搭乗する外国人のお客さんが「プレミアムエコノミーにすればよかった・・・」と呟きながら後方座席へ向かっていきます。優越感を覚えずにはいられません。
シートのリクライニングやフットレストです。やはりシートピッチはかなり広く、足を伸ばす事も出来ます。エコノミークラスに乗ると、足が伸ばせず窮屈な思いをしてしまいますが、そんな事は全くありません。フットレストに足も乗せられる。更にシートが固定されているため、前のお客さんが背もたれを倒しても自分の方に倒れてくる事がなく、自分のスペースが確保されます。かなり快適です。
アメニティは前のポケットに入っており、ポケットの大きさはエコノミークラスのそれよりも広めです。
テーブルも広々。
離陸後1時間ほどでドリンクのサービスが始まります。もちろんここはプレミアムエコノミーの特権、シャンパンを飲みます。おつまみはお馴染みドライ納豆です。外国人の方にもドライ納豆を提供しているようでしたが、大丈夫なんでしょうか…勝手に心配しちゃいます。(隣の外国人の方はちゃんと食べてました。)
ドリンクサービスに続き、食事の提供です。2017年2月現在、JALのプレミアムエコノミークラス・エコノミークラスの機内食は、フードスタイリスト・飯島奈美さんがプロデュースしているものです。この飯島奈美さん、ドラマ「深夜食堂」や朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」で活躍されている方です。機内食には二つコースがあり、一つは「こくうま肉じゃが」もう一つは「ナポリタンとハンバーグ・ウインナー添え」です。夫は肉じゃが、私はナポリタンとハンバーグの方を頼みました。
機内食というと「あんまりおいしくない」というイメージがある方も多いのではないかと思いますが、今回の機内食はいかに・・・?
可もなく不可もなく。無難な味ですが、少なくともおいしくないという事はありません。機内食としてはおいしいと言って間違いないかと思います。
続いてナポリタンとハンバーグ・ウインナー添えです。こちらも味は普通。ただ「機内食はおいしくないもの」というイメージが強い私としては、これはおいしく感じます。
チョップドサラダもついていますが、ドレッシングに対してのサラダの量が少なすぎるので、ドレッシングをすべてかけるとドレッシングを食べているみたいになりました・・・
他にもラタトゥユや野菜の胡麻和え、フルーツポンチがついています。野菜の胡麻和えは胡麻の香りがしっかりしておいしかったです。ラタトゥユは味自体は普通ですが、レンコンのシャキシャキ間がいいアクセント。
食後にはアイスのデザートもあります。ハーゲンダッツのアイスクリームです。こちらはエコノミークラスでも用意されているもののようです。
ハーゲンダッツを堪能した後はしばらく空の旅を楽しみます。
日系の航空会社だけあって、機内エンターテイメントの邦画やそのほかのテレビ番組も充実のラインナップです。この日は佐藤健主演の「何者」やドラマ「深夜食堂」、バラエティ番組「YOUは何しに日本へ?」を楽しみました。行動が限られる機内でこれだけエンターテイメントを楽しめるのはやっぱりうれしいです。
ちなみにプレミアムエコノミークラスはヘッドホンがついています。ホームページにはソニー製のノイズキャンセリングヘッドホンです。「周囲の騒音を低減する」「長時間の使用でも疲れを感じない装着感」との事でしたが、置いてあったのはパナソニック製「この製品の紹介ページはこちら」。残念ながらシンガポール行きは違いました。確かに周囲の音は気にならなかったのですが、長時間の使用だとちょっと疲れます(耳が痛くなってきます)。人によるようです。
そうこうしているうちにシンガポールチャンギ空港へ。羽田からシンガポールまでは7時間。ゆっくりくつろぎながら、かなり快適なフライトタイムを過ごすことが出来ました!
夫も私も初プレミアムエコノミーの感想としては、「ビジネスクラスまで乗らなくても、プレミアムエコノミークラスでよくない?」、それくらい快適でした。
搭乗記~復路編~
続いて復路の搭乗記です。復路のフライトは以下の通りでした。
復路 JL036 チャンギ→羽田 22:25→6:00
この日はプレミアムエコノミークラスの優先搭乗はなく、エコノミークラスのお客さんと一緒に搭乗です。
今日も快適な空の旅が待っているはず!ワクワクさせるシートです。
この日は夜のフライトだったこともあり、ブランケットも気になるところです。エコノミークラスと同じブランケットでしょうか?特記のない普通のブランケットです。特にふわふわはしていません。
離陸して1時間後、時刻は0時近くです。はっきり言ってもう眠たいし、寝なければいけないというのに機内食が出てきました。いらない・・・行きとはメニューが違います。眠すぎてほとんど食べていないので味の説明のしようはないのですが、ちゃんと食べた夫によると「まずくはないけれど、この時間にいらないですよねー」という感想のようです。
ご飯なんてもういらないのになぜか軽食が出てきます。とりあえず速攻鞄の中にしまって眠る体勢を整えます。
機内もようやく暗くなります。おやすみなさいー
…と思ったのもつかの間、機内がなぜか暗くなったり明るくなったりを繰り返します。眠れません。そして快適だと思っていたプレミアムエコノミークラスのシート、眠るには全然だめです。往路の搭乗記で記載した通り、このシートは前の座席が固定されているため、自分のスペースは一定に確保されています。
メリットしかないように感じていましたが、眠るとなると別の話です。リクライニングをした際に、自分のスペースの前側にシートが入り込んでシートが倒れる事になる、つまり自分のスペースが減ってしまい、シートを倒すと結局エコノミークラスの足元のスペースより少し広いかな?くらいになり、窮屈。
その結果あまり眠れず、更に機内エンターテインメントのドラマ「逃げるが恥だが役に立つ」に夢中になった結果、少しうとうとしたくらいで日本についてしまいました・・・
プレミアムエコノミークラスの乗り心地について
今回初めてプレミアムエコノミークラスに搭乗したのですが、往路は昼間、復路は夜間のフライトだったため、乗り心地の明暗がはっきりと別れました。結論としては昼間のフライトで眠る必要もなくくつろぐだけであれば、かなり快適でしたが、夜間のフライト等身体を休める必要がある時には快適とは程遠い。
そしてJALさん、お願いなので夜間のフライトの時にはお食事を出すタイミングを考えてください…そして照明も暗くしたり明るくしたりしないで…
快適なビジネスクラスの搭乗記はこちらです。
マイルがあればいつでも快適なビジネスクラスに乗ることができます。マイルの貯め方はこちら
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