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SPGアメックス(AMEX) 宿泊特化最強カードの絶大なメリットとは

最終更新日:2018年4月15日

SPG AMEX

 

スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード、通称SPGアメックス(SPG AMEX)。このクレジットカードを使っている人、陸マイラーにも多いですよね。もちろん私も決済のメインカードとしてフル活用しています。

 

SPGアメックスについて調べると、ブログやクチコミで聞こえてくるのは良い評判ばかり。なぜこんなにも評価が高いのでしょう? 何かデメリットはないのでしょうか?

 

人気の秘密を紐解き、マイラーが保有しても絶大なメリットがあるSPGアメックスの全てを解説いたします。

 

 

SPGアメックスを持つべき人、持つべきではない人

SPGアメックスは年会費が31,000円(税抜)と、一般的なゴールドカードと比較しても高額な維持費がかかります。それを補って余りある特典が多数存在するわけですが、それらの特典を充分なメリットと感じられる人と感じられない人がいるはずです。

 

その分水嶺は「年に1回、1泊31,000円(税抜)以上の高級ホテルに泊まってみたい」と思うかどうかにかかっています。もしもあなたが「いや、そんな高級ホテルじゃなくていいよ。同じ3万円出すなら、もっと安いところに3回泊まりたいよ。その方がいろんなところに旅行に行けて、お得でしょ?」と思う人なら、SPGアメックスを保有する意味はほとんどないと言っていいと思います。

 

しかし、その判断はこの記事の最後まで保留にしてみてください。読めば気が変わるかもしれません。

 

逆に、「年に何回か旅行に行くし、1泊3万以上のホテルもたまには(or 結構)泊まるよ」という人であれば、もうSPGアメックスを保有しないでおく理由はありません。これくらいの経済的余裕がある人なら、絶対持つべきクレジットカードと言えます。

 

本記事はSPGアメックスに関する全てを網羅しているので、非常に長くなっていますが、是非最後まで読んでみてください。

 

SPGアメックスの魅力は大きく5つに分類できる

SPGアメックスは「ホテル宿泊に特化したアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」という性格があります。あまりにも多くの特典があるため、5つに分けて解説していきます。

 

 

最初の2つはスターウッド系列ホテル宿泊特化カードとしての魅力。あとの3つは通常のクレジットカードとしての魅力です。

 

SPGアメックス 無料宿泊特典の魅力

SPGアメックスは発行直後に年会費31,000円(税抜)が発生し、初年度には無料宿泊特典はないんですが、1年後にカードを継続(2年目の年会費を支払い)すると、無料宿泊特典がもらえるようになります。以降、解約しない限り毎年、カードを継続する(年会費を支払う)毎に1泊分の無料宿泊特典がもらえます

 

無料宿泊特典のアワード

 

上の画像は、2年目の年会費が発生した直後、実際に付与された無料宿泊特典のアワードです。画像でわかるように、電話予約でのみ使用することができます。

 

SPGアメックス無料宿泊特典のルール

  • スターウッド系列ホテルのカテゴリー1から6まで使える
  • 1泊1室2名まで無料(追加ベッドを必要としない子供は人数にカウントされません。各ホテルごとに添い寝の年齢条件が違うので要問い合わせ)
  • 祝日や大規模なイベント開催期間中でも、スタンダードルームに空室がある限り利用可能
  • ゴールドやプラチナ資格のための宿泊実績にカウントされる
  • 有効期限はアワードが付与された月から、翌年同月末までの約13ヶ月間

 

無料宿泊特典を使えるホテルは、SPGが定めるカテゴリー1~6まで。最上級のカテゴリー7のホテルでは使えません。また、当該ホテル内で、スタンダードルーム、つまり最も安い部屋にだけ使うことができます。どんな部屋でも無料宿泊特典で泊まれるわけではないんですね。

 

日本国内のスターウッド系列ホテルには以下のようなところがあります。2018年4月現在21軒。2018年3月6日からカテゴリー変更があり、2年連続で日本国内ホテルは高いカテゴリーになっています。

 

カテゴリ ホテル名
4 フォーポイントバイシェラトン函館
4 神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ
4 キロロトリビュートポートフォリオホテル北海道
4 ウェスティンナゴヤキャッスル
4 シェラトン都ホテル大阪
4 ウェスティンホテル淡路リゾート&コンファレンス
5 シェラトン北海道キロロリゾート
5 シェラトングランドホテル広島
5 ウェスティンホテル仙台
5 シェラトン都ホテル東京
5 ウェスティン都ホテル京都
5 シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート宮崎
5 ヨコハマベイシェラトンホテル&タワーズ
5 ウェスティンホテル大阪
6 シェラトン沖縄サンマリーナリゾート
6 ウェスティンルスツリゾート
6 シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
6 ウェスティンホテル東京
7 セントレジス大阪
7 ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町
7 翠嵐ラグジュアリーコレクションホテル京都

 

誰もが聞いたことのある高級ホテルがズラッと並んでいますよね。SPG無料宿泊特典はカテゴリー6まで使えるので、日本国内ではカテゴリー7の『ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町』と『翠嵐 ラグジュアリーコレクション 京都』『セントレジス大阪』以外は問題なく使えるということになります。

 

また、SPG無料宿泊特典には除外日(ブラックアウト)というものがありませんから、どんなに混雑する繁忙期であっても、早い時期にこの特典でスタンダードルームを押さえてしまえば、高額の宿泊料金を無料にすることができます。

 

逆に言うと、無料宿泊特典は「できるだけカテゴリーの高いホテルで、宿泊料金が高額となる繁忙期に使う」というのが、お得な使い方です。

 

ANAのマイル特典航空券ではこうはいきません。年末年始、お盆、ゴールデンウィークにはしっかりと除外日が設けられており、無料で済ますことはできません。そもそも特典開放される枠が少なく、競争率が激しすぎて、除外日がなかったとしても取れません。SPGの無料宿泊特典には「特典開放枠」という概念もありません。予約時点で空室さえあれば必ず取れます。

  

SPGアメックスの無料宿泊特典の有効期限は、アワードが付与された月から翌年同月末日までの約13ヶ月間です。じっくりと客室料金の高い時期をにらんで、お得な日に宿泊しましょう。また、これを使うには公式サイトからの予約が必須となります。楽天トラベルやエクスペディア等、他社サイトから予約してしまうと無料にはできませんからご注意ください。

 

私の場合、2016年末の12月30日に、カテゴリー6(当時)のセントレジス大阪に宿泊してきました。この時は、後述するスターポイントを使いましたが、もちろん無料宿泊特典でも泊まれます。当時の宿泊料金は1泊なんと86,945円(!)。これなら年会費31,000円(税抜)など、簡単に元が取れてしまいますよね。これがSPGアメックス最大にして最強のメリットです。

 


もちろん、無料宿泊特典が使えるのは日本国内だけではありません。世界約100ヶ国、それぞれ特徴の異なる11ブランド、近々オープン予定のものも含めると総計1,500軒以上のスターウッド系列ホテルで使うことができます。

 

スターウッド系列ホテルブランド

  1. St. Regis  セント・レジス
  2. The Luxury Collection ラグジュアリー・コレクション
  3. W Hotels   ダブリュー
  4. Westin  ウエスティン
  5. Sheraton  シェラトン
  6. Le Meridian  ル・メリディアン
  7. Design Hotels デザインホテルズ
  8. Aloft Hotels アロフト
  9. Four Points by Sheraton フォーポインツ
  10. Element HOTELS エレメント
  11. Tribute Portfolio トリビュート・ポートフォリオ

 

ロイヤルハワイアン

モアナサーフライダー

 

たとえば、ハワイの『ザ・ロイヤルハワイアン リゾート ワイキキ(ラグジュアリー・コレクション) 』や『モアナサーフライダー ウェスティンリゾート&スパ』、『シェラトン・ワイキキ』なんかも、スターウッド系列ホテルです。SPGアメックスの威力をいかんなく発揮できます。

 

以下のリンクは、私が実際に、スターポイントを利用してロイヤルハワイアンに無料宿泊してきた記事です。この時は、航空券もマイル特典航空券でしたから、旅行そのものが全て無料でした。

 

 

無料宿泊特典は1泊1室2名まで無料(添い寝の子供は人数にカウントされず)となりますから、節約ハワイ旅行のうち1泊だけ、これらの憧れホテルにしてみるというのもいいですよね。恋人や配偶者へのサプライズにも効きそうです。

 

ただし、あくまでも無料宿泊特典で泊まれる部屋はスタンダードルームになりますから(高確率でアップグレードもされますが)、これらのホテルの眺望のいい部屋(料金の高い部屋)にいつも泊まっているような人だと、あまりメリットとはならないかもしれません。

 

そういった、ちょっとお金持ちの人たちには、次に解説するSPGゴールド会員としてのメリットが効いてきます。

 

スターウッド プリファード ゲスト ゴールド会員資格の魅力

ANAスーパーフライヤーズ(SFC)やJALグローバルクラブ(JGC)などの航空会社上級会員資格と同様に、ホテルにも上級会員資格というものがあります。これを目指して、同系列ホテルに何度も何度も宿泊する「ホテル修行僧」という人たちがたくさんいます。

 

SPGアメックスは、宿泊実績がゼロであっても、ただ単にカード発行するだけでSPGのゴールド会員資格を得ることができるんです。

 

SPGには3つの会員資格があります。

 

会員資格 条件
プリファード 会員登録のみ
ゴールド 年間10滞在または25泊以上
プラチナ 年間25滞在または50泊以上



プリファードというのは、ただ会員登録するだけで成れる、いわゆる平会員です。上級会員はゴールドから。ゴールド会員になるには年間10滞在以上、もしくは25泊以上の宿泊実績が必要です。たとえば、1回の滞在で連続25泊してしまえばゴールド会員資格がもらえます。

 

しかし、なかなかハードル高いですよね。よっぽど出張費に自由が利く人か、年に何度も何度も旅行するお金持ちでない限り、25泊はまずクリアできない条件だと思います。

 

SPGアメックスを発行すると、この年間10滞在もしくは25泊というホテル修行をショートカットして、いきなりゴールド会員になれるのです。 重要度順に、SPGゴールド会員の特典を見てみましょう。

 

SPGゴールド会員の主要な特典

  • 空室があれば客室のアップグレード(スイートを除く)
  • 16時までのレイトチェックアウト(リゾートの場合は混雑度によって不可)
  • ウェルカムギフト。1滞在毎に「250ボーナススターポイントの付与(一部125ポイントのブランドもあり)」「無料インターネットアクセス」「ウェルカムドリンク」のうちいずれかを選択
  •  スターウッド系列ホテルでの支払い1米ドル毎に3ポイント(プリファードだと2ポイント)
  • 客室にボトル入りウォーター

 

客室のアップグレードはスイートを除いて、空室さえあればよりグレードの高い部屋になります。また、たとえ同グレードの客室であっても、たとえば高層階、眺望、エレベーターからの距離など、ホテル内でのランク付けが上の客室になります。もちろん、ポイントを使った無料宿泊においても、アップグレードは行なわれます。

 

以下の2記事は実際に私が受けたアップグレードに関するものです。いつも必ずアップグレードされるわけではないので、過信は禁物です。

 

 

一部、リゾートやカンファレンスセンターホテルでは混雑度によって不可となりますが、通常12時のチェックアウトもSPGゴールド会員なら16時までとなります。帰りの時間に余裕があるのなら、ゆったりとホテルで過ごすことができます。小さなお子さんがいる場合、チェックアウトの時間に余裕があるのとないのとでは大違いですよね。

 

ウェルカムギフトは「スターポイント」「インターネットアクセス」「ウェルカムドリンク」の三択ですが、これはもう250スターポイントで決まりでしょう。通常のカード決済で貯めようとしたら2万5千円が必要となるポイントですから。ネットはスマホのテザリングで充分ですし。

 

また、SPGアメックスは通常のカード決済では100円ごとに1ポイントですが、スターウッド系列ホテルでの支払いでは、円ではなく米ドル換算で、1米ドルあたり3ポイントが付与されます。1米ドルあたり2ポイントがもらえるプリファード(平会員)より、50%付与率がよくなります。

 

普段から、たまに高級なホテルに泊まるということであれば、こういった上級会員特典は非常に有効ですよね。

 

SPGプラチナ会員とSPGゴールド会員の特典の違い

SPGゴールド会員資格なら、宿泊実績がたとえゼロでも、SPGアメックスを保有するだけで得られますが、SPGプラチナ会員資格は実際に25滞在または50泊以上の宿泊実績がないと得られません。ゴールドとプラチナでいったいどれほどの特典の差があるのか、少し触れておきますね。

 

SPGプラチナは、ゴールド資格で提供されるすべての特典に加えて、以下のような特典が受けられます。

  • スタンダードスイートを含む空きのある客室の中で最も良い部屋へのアップグレード
  • 無料の朝食
  • ヘルスクラブ&ジム、クラブラウンジ、エグゼクティブラウンジの無料利用
  • 客室内無料インターネットアクセスの高速化
  • ウェルカムギフト。1滞在毎に「500ボーナススターポイントの付与」「コンチネンタルブレックファスト」「ローカルアメニティ」のうち、いずれかを選択

 

最も大きな違いは、客室のアップグレードです。ゴールド会員のアップグレードではスイートは除外されていますが、プラチナはスイートへのアップグレードがあります。どんな部屋に宿泊しても、ラウンジへの入室権が得られます。

 

また、ウェルカムギフトの三択の中身が変わり、より良い特典となっています。朝食を無料にできるのが嬉しいですね。ゴールドでウェルカムギフトの選択肢のひとつだった無料インターネットアクセスは、プラチナでは無条件の特典となります。

 

これらのプラチナ特典を受けてみたいなら、1暦年内に25滞在または50泊以上の宿泊実績が必要となりますが、 SPGアメックスの保有2年目以降は、年会費を支払うごとに「2滞在+5泊」という実績がボーナスとして毎年付与されるため、実際には23滞在または45泊でプラチナの条件を満たすことができます。

 

プラチナ会員特典や、プラチナ会員資格取得の方法に関しては以下の記事に詳しく解説してあります。

 

 

余談ですが、さらに上のレベルとして、「宿泊日数が合計500泊、プラチナ資格の保持期間が10年」というすごい条件を満たすと、SPGライフタイムプラチナになれます。これ以降は宿泊実績が無くても、永久にプラチナ会員になるのです。すごいですね。ANAで言うミリオンマイラーみたいなものですが、この資格を得るにはどんなに早くても10年かかりますから、難易度はミリオンマイラーよりずっと上かもしれません。

 

SPGゴールド会員特典を受けるための注意点

上記のゴールド会員特典を受けるには、基本的にSPG公式サイト、もしくは各SPGホテルの公式サイトからの宿泊予約が必要となります。

 

たとえば楽天トラベルや、エクスペディアといったところから予約してしまうと、特典が受けられなくなってしまう場合があるんです。予約時にSPGゴールド会員であることとSPG会員番号を告げておけば適用されることもありますが、そこは各ホテルの裁量となっており、特典を受けられなくなっても文句は言えません。原則的には公式サイトからの予約が必要です。

 

また、海外のSPGホテルの日本語サイトには、「一見そのホテルの公式サイトと見せかけて、実は日本の代理店が運営している」というケースもあったりします。この場合も特典が受けられなくなる可能性があるので、安全策として、SPG公式サイトからの予約がおすすめです。

 

SPG公式サイト

 

以下のリンクがSPG公式サイト。この機会に、SPGアメックスを発行するかしないかは別として、無料会員登録だけでも済ませておくのをおすすめします。

Starwood Hotels & Resorts

 

スマホ用にSPGの無料アプリもあります。こちらからの宿泊予約でも、もちろんゴールド会員特典は受けられます。

 

SPG: Starwood Hotels & Resorts
SPG: Starwood Hotels & Resorts
 
 
 

 

「えー、でも公式サイトで宿泊予約するより、エクスペディアとかの方が安くない?」という意見もあるかもしれません。

 

しかし、他の多くのホテルチェーンと同様、SPGにもベストレートギャランティーという制度があります。

 

もしも公式WEBサイトやアプリでの予約から24時間以内に、他サイトでSPG公式サイトよりも安い価格を発見した場合、フォームから申告することによって、次のいずれかの補償を受けることができます。

  • 他サイトと同額からさらに20%割引の料金適用
  • 他サイトと同額料金になり、さらに2,000スターポイント付与

 

SPG公式サイトで予約した後は、他サイトの価格動向も必ずチェックするようにしましょう。20%割引や2,000スターポイントは大きいです。

 

電話予約はベストレートギャランティーの適用外

残念ながら、SPGデスクに電話で宿泊予約をしてしまうと、ベストレートギャランティーの適用外となってしまいます。普通にお金を支払う宿泊の場合、まずは他サイトでSPG公式より安い価格を探しておき、必ず公式WEBサイトか、アプリを使いましょう。その後にベストレートギャランティーを申請するのが賢いやり方です。

 

しかし、後述する「ポイントでの宿泊」や「キャッシュ&ポイント」を利用する場合は、WEB公式サイトやアプリからの予約よりも、実は電話での予約の方が絶対のおすすめです。

 

このふたつは、単純に他サイトと価格の比較ができませんから、元々ベストレートギャランティーとは無関係です。そのため、電話で予約してもデメリットはありません。

 

「ポイントでの宿泊」や「キャッシュ&ポイント」を利用する場合、WEBサイトやアプリには表示されない部屋が、電話では簡単に予約できるという特徴があります。通常、WEBやアプリからの「ポイントでの宿泊」「キャッシュ&ポイント」では、最も安い、いわゆるスタンダードルームしか予約できません。しかし、電話なら、もっとランクの高い部屋や、スイートルームすらも予約できるんです。

 

SPG公式WEBサイトの予約システムは、各ホテル間の細かい差異をシステムでカバーしきれていないんですね。そのため、電話じゃないと予約できない部屋がたくさんあるのです。スタンダードルームより、もっといい部屋にポイントを使いたい場合、電話予約は必須です。

 

ワールドワイドリザベーションオフィス

ゴールドプリファードゲスト:日本
0120-92-5759 (フリーダイヤル)

https://www.starwoodhotels.com/preferredguest/support/index.html

 

既にSPGアメックスを保有しているなら、こちらのゴールドプリファードゲストの電話番号から 予約することができます。もちろんオペレーターは日本語を話す人を指定できますから、英語が苦手でも心配は要りません。逆に、英語話者を指定することもできます。

 

まずは大まかな部屋のカテゴリーや価格を公式サイトで確認し、ある程度、どんな部屋に泊まりたいかが決まってから、この電話番号にかけましょう。ポイントを使わず、普通にクレジットカードで支払いする場合にも、電話予約の方が細かい部屋指定やリクエストが通ります。

 

また、私の経験ですと、電話だとなぜか「ポイントでの宿泊」の必要ポイント数が少なくて済んだり、普通にクレジットカードで支払う予約も、WEBに表示されている料金より安くなったりしたことが何度もあります。どう考えてもWEBより電話の方がおトクになっているのです。

 

しかし電話予約した場合は、ベストレートギャランティーはあきらめなくてはいけません

 

さらにマリオットとザ・リッツ・カールトンのゴールド会員にも

スターウッドはマリオットと合併したため、SPGゴールド会員であれば、アカウントをリンクすることで、同時にマリオットとザ・リッツ・カールトンのゴールド会員にもなれてしまいます。憧れのリッツカールトンですよ!

 

スターウッドプリファードゲスト、マリオットリワード、ザ・リッツ・カールトンリワードの3つの会員プログラムは相互にリンクされ、その中で最も高い会員資格が他の2つにも適用されます。たとえば、マリオットでプラチナの人は、同時にSPGでもリッツ・カールトンでもプラチナとなるんです。

 

スターウッド、マリオット、ザ・リッツ・カールトン、合計すると5,500軒、110万室以上にもなります。SPGアメックスを発行すれば、その全てでゴールド会員として扱われるのです。

 

ザ・リッツカールトン・ニューヨーク

 

こちらの写真は『ザ・リッツ・カールトン・ニューヨーク』。一度は泊まってみたいですよねー。普通に泊まったら、目が飛び出るような値段になります。

 

SPGアメックスの無料宿泊特典をそのままマリオットとザ・リッツ・カールトンの方で使うことはできませんが、自腹でこのホテルに泊まるか、後述するスターポイントをいったんマリオットリワードに交換して宿泊に使えば、ゴールド会員資格を持った状態で宿泊することができます。

 

もちろん、客室のアップグレードも受けられます。何時までという原則はありませんが、希望すればレイトチェックアウトも受け付けてもらえます。

 

ザ・リッツ・カールトン ゴールドメンバーシップの特典
  • 無料の客室アップグレード
  • 無料の室内インターネットアクセス
  • リワードのボーナスポイント 25%
  • エリートのみの利用リワード
  • エリート会員予約用パーソナルフリーダイヤル
  • ゲストサービス専用電話
  • プライオリティレイトチェックアウト
マリオット ゴールドエリートの特典
  • 無料の客室アップグレード
  • 無料の客室内高速インターネットアクセス
  • 追加ボーナスポイント25%
  • ルームタイプの保証
  • 午後4時までのレイトチェックアウト保証
  • ラウンジの利用・2名分の朝食

 

スターウッドホテルやザ・リッツ・カールトンと違い、マリオットはゴールドでも「ラウンジの利用・2名分の朝食」が付いてくるのが大きいですね。SPGだとプラチナにならないとこの権利は得られません。

 

SPGのゴールド会員資格は前述の通り、原則「10滞在または25泊以上」でしたが、マリオット&ザ・リッツ・カールトンのゴールド会員資格は「50泊以上」となっており、SPGより倍ほどもハードルが高いのです。

 

この非常に厳しいマリオット&ザ・リッツ・カールトンのゴールド会員資格が、クレジットカード1枚発行するだけで手に入ってしまうのですから、いかにSPGアメックスが有能かわかりますよね。

 

「こういった高級ホテルにたまに宿泊しているが、ゴールド会員資格まではなかなか届かない」という人にとって、SPGアメックスの威力は計り知れません。

 

ちなみに日本国内のマリオットとザ・リッツ・カールトンは2017年7月現在19軒あります。国内のリストを挙げておきましょう。これらのホテルで、上級会員特典を満喫してみてください。

 

日本国内のマリオットとザ・リッツ・カールトン
  1. ザ・リッツ・カールトン東京
  2. ザ・リッツ・カールトン大阪
  3. ザ・リッツ・カールトン京都
  4. ザ・リッツ・カールトン沖縄 
  5. コートヤード・バイ・マリオット 東京ステーション
  6. 軽井沢マリオット・ホテル
  7. オキナワ マリオット リゾート&スパ
  8. 名古屋マリオットアソシアホテル
  9. ルネッサンス・リゾート・ナルト
  10. 南紀白浜マリオット・ホテル
  11. ルネッサンス・オキナワ・リゾート
  12. コートヤード新大阪ステーション
  13. 大阪マリオット都ホテル
  14. 琵琶湖マリオット・ホテル
  15. 伊豆マリオット・ホテル修善寺
  16. ザ・プリンス さくらタワー東京、オートグラフ コレクション
  17. コートヤード・マリオット銀座東武ホテル
  18. 東京マリオットホテル
  19. 富士マリオット・ホテル山中湖

 

SPGアメックスによる会員資格は最速で付与される

SPGアメックスを発行する場合、まずはスターウッド プリファード ゲストの無料会員登録をしておく必要があります。その後、SPGアメックスの発行手続きになるんですが、なんとSPGゴールド会員資格自体は、審査が通りさえすればカード申込の翌日には付与されます。つまり、「来週SPGホテルに泊まってみたいんだけど、今からカード発行しても間に合うかな」という場合でも大丈夫なんですね。きちんとゴールド会員資格で泊まることができます。

 

しかし、せっかくのSPGホテル宿泊なら、スターポイントがより多くもらえるSPGアメックスで支払いたいですよね。カードが届くにはおおよそ1週間ほどかかりますから、支払いもSPGアメックスで、ということであれば、10日ほどは余裕を持って申し込む必要があります。

 

お得にSPGアメックスを発行する方法は2種類ある

さて、ここまでSPGアメックスの5つの魅力のうち、「無料宿泊特典の魅力」と「SPGゴールド会員資格の魅力」について解説してきました。この2つは、SPGアメックスを決済に使わずとも、ただ保有しているだけで簡単に享受できる特典です。

 

ホテル宿泊に関して、SPGアメックスは最強の死蔵カードと言えます。ただし、どんなカードにも言えることですが、完全な死蔵はおすすめしません。カード自体の存続にも影響しますし、あなたのクレヒスにも影響があります。発行したカードは必ず毎月少額でもいいので決済に利用しましょう。また、スターポイントを失効させないためには、最低でも年に1回の決済は必要です。

 

残り3つの魅力を長々と解説する前に、「もう充分わかった。今すぐSPGアメックスを発行する気になったよ。これ以上余計な情報は必要ない」という方もいらっしゃるでしょう。

 

SPGアメックスをお得に発行するには、2つの方法があります。いきなりアメックス公式サイトから発行してしまうと損なので注意してください。

 

  1. ポイントサイト経由で発行する
    マイルに交換できるポイント(相場変動あり)+決済ボーナス10,000スターポイント
  2. SPGアメックスを保有している知人から紹介を受けて発行する
    紹介後3ヶ月以内の10万円以上決済で12,000スターポイント+決済1,000スターポイント=13,000スターポイント

 

当ブログをお読みの皆さんは「マイルを貯める」という目的を持っている人が大多数だと思います。その場合はポイントサイト経由での発行をおすすめします。

 

どこ得「スターウッド」と検索してみると、2018年1月時点で、SPG発行によるポイント還元額は以下のようになっていました。ポイントサイトでは唯一Gポイントが扱っているのみで、他は全滅です。

 

SPGアメックスのポイント相場

 

年会費が31,000円(税抜)もするのに、カード発行でたったの1,000円分のポイントしかもらえません。これではちょっとやる気が失せますよね。陸マイラーの間では「年会費無料カードの発行で10,000円分のポイントをもらえる」というのが一般的な相場観ですから。

 

時期によっては、SPGアメックス発行案件によるポイントサイトの還元額は9,000円程度まで高騰することがありますから、その時期に発行すれば、9,000円相当のポイントを5,400~6,300ANAマイルにすることができます。相場高騰のタイミングを見計らって、ポイントサイト経由で発行してください。

 

「ポイントサイトって何?」という方は以下の記事が詳しいです。

 

 

発行時期に関わらず、SPGアメックスを発行後、3ヶ月以内に10万円以上の決済を行なうと、入会ボーナスとして、SPGのポイントであるスターポイントが10,000ptがもらえます。ポイントサイト経由でSPGアメックスを発行した場合、ポイントサイトでの還元ポイント+スターポイント10,000ptの2種類のポイントがもらえるということになります。

 

もうひとつの方法は、既にSPGアメックスを保有している知人から、アメックスの紹介プログラムを利用してもらって発行するという方法です。

 

この方法ですと、入会後3ヶ月以内に10万円決済すると、紹介プラグラムからあなたに合計13,000スターポイントが付与されます。

 

ちなみに紹介した側の方には10,000スターポイントが入ります。カードを保有した後、旅行好きの友人にあなたがSPGアメックスを紹介すれば、苦も無く10,000スターポイントが手に入るということでもあります。

 

もしもあなたが、「マイルはソラチカカードで充分に貯めることができている。むしろスターポイントをたくさん欲しい。そうすればホテルに使えるから」と考えるのであれば、ポイントサイト経由ではなく、知人からの紹介経由で発行しましょう。13,000スターポイントがあれば、カテゴリー5までのホテルにいきなり無料で1泊することができますよ。

 

すでにアメックスゴールド等のプロパーカードを保有している場合、この紹介プログラムを利用して、自分自身を紹介するという方法もあります。詳しくはアメックスのデスクに問い合わせてください。

 

友人知人にSPGアメックスホルダーがおらず、私、テラヤマアニからの紹介でSPGアメックスを発行したいという方は、以下のリンクからどうぞ。

 

いずれの方法で発行するにしても、必ず発行後3ヶ月以内の10万円決済は忘れずに。10,000スターポイントをもらい損ねたら一大事です。

 

スターポイントの魅力

SPGアメックスを普段の生活でクレジットカードとして決済に利用すると、100円につき1スターポイントが付与されます。この場合の還元率は単純に1%ですね。もっと還元率の高いクレジットカードは他にもたくさんありますから、決済に使うにはイマイチかなという気がしてしまいます。

 

しかし、航空マイレージと同様に、スターポイントは1ポイント1円としてではなく、もっと価値を高めて使うことができるので、実質還元率は1%をはるかに超えるのです。航空マイレージ(ANAマイル)の価値の高め方については以下の記事を読んでみてください。

 


スターポイントはこんなものに利用することができる

 

12ヶ月間スターポイントの獲得や交換が全くないと、SPGアカウントは「非アクティブ」と見做され、その6ヶ月後にスターポイントは失効してしまいますが、ポイントの増減さえあれば「アクティブ」と判断されます。

 

SPGアメックスをクレジットカードとして、最低、年に一回決済に使えば、実質的にSPGのスターポイントは有効期限無しのポイント制度と言えますね。

 

スターポイントをSPGホテルでの宿泊に

スターポイントはSPGホテルでの宿泊に使えます。しかも、カード継続ボーナスの無料宿泊特典と同じく、除外日(ブラックアウト)はありません。空室がある限り、必ず使えます。ゴールデンウィークや年末年始のホテルが非常に取りにくい時期にこそ、このポイントは活きてくるんです。

 

無料宿泊特典と違うのは、カテゴリー7のホテルにも使えるところです。かなりのポイント数が必要となりますが、最高級のホテルに泊まることができます。1室は添い寝の子供を除いて2名まで。最大で9室まで同一ホテル同一日程なら取ることができます。

 

また、スターポイントでの宿泊は、ゴールドやプラチナといったエリート会員資格取得のための宿泊実績としてもカウントされます。同一ホテル同一日程なら、同時に3室までは宿泊実績としてカウントされます。必要ポイント数の少ないホテルを狙って3室同時予約を駆使することにより、かなり楽にプラチナに到達することが可能です(そのうちの1室には必ず会員本人が宿泊する必要あり)。

 

スタンダードルームの宿泊に必要となるスターポイントは以下の通り。

 

カテゴリー 平日 週末
1 3,000 2,000
2 4,000 3,000
3 7,000 7,000
4 10,000 10,000
5 12,000~16,000 12,000~16,000
6 20,000~25,000 20,000~25,000
7 30,000~35,000 30,000~35,000

 

この表はあくまでもスタンダードルームの宿泊に必要なポイント数です。WEB上でスタンダードルームが埋まっていてもあきらめないでください。前述の通り、電話予約ならもう少しグレードの高い部屋もポイントで宿泊できますから。ワンランク上の部屋なら、上記の数字にプラス1,000ポイント程度で泊まれます。ホテルによっては、スイートルームもポイント利用で無料宿泊できます。

 

また、あまり大きくアナウンスされていませんが、「ポイント無料宿泊を利用しても、ゴールド会員なら250ポイントが宿泊ポイントとしてもらえる」という制度があるため250ポイントは戻ってきます。実質的には、上記の表から250ポイントを引いた数字で泊まることができるということになります。

  

セントレジス大阪の客室

 

私が2016年12月30日という年末年始の繁忙期に、カテゴリー6のセントレジス大阪にスターポイントで宿泊したとき、スタンダードルームの料金は84,659円でした。この時必要だったスターポイントは25,000pt。以下のように1スターポイントの価値を計算できます。

 

84,659÷25,000=3.47

 

1スターポイントは3.47円として使うことができました。実質還元率3.47%にすることができた、と言い換えてもいいでしょう。

 

このように、繁忙期のバカ高い時期を狙ってスターポイントで宿泊すれば、ポイント価値を大きく高めることができます。これなら、100円のカード決済で1ポイントしか貯まらないという還元率の低さは気になりません。

 

特に、ポイントサイトで毎年216,000マイルを貯める目処が立っている陸マイラーなら、それ以上無理にクレジットカード決済でマイルを貯める必要はないはずです。その場合は、SPGアメックスを決済カードのメインに据え、ポイントサイトではマイル、カード決済ではスターポイントを貯めていくというのが有効な戦略となります。

 

ポイントサイトで貯めたマイルで飛行機に乗り、SPGアメックスの決済で貯めたスターポイントでホテルに泊まる、ということができるわけですね。航空券とホテルを無料にできたら、最強じゃないですか?

 

スターポイントを客室のアップグレードに

スターウッド系列ホテルをセール等でとても安く予約できたなら、あるいはポイントが有り余っているのなら、スターポイントを部屋のアップグレードに使うという手もあります。ゴールド会員であれば、空室がある限りエンハンスドルームへのアップグレードはありますから、狙うならスイートではないでしょうか。アップグレードに必要なスターポイントは以下のようになります。 

 

カテゴリー アップグレード スイート
1 1,000~1,500 3,000
2 1,000~1,500 4,000
3 1,000~1,500 7,000
4 1,000~1,500 10,000
5 1,500~2,750 12,000~16,000
6 1,500~2,750 20,000~25,000
7 1,500~2,750 30,000~35,000

 

試みに、カテゴリー6のセントレジス大阪で2017年1月27日(金曜日)の料金を調べてみると、デラックスルーム(スタンダードルーム)が1泊64,056円。スイートで一番安いグランドデラックススイートは1泊144,923円でした。差額は実に80,867円。これを最大でも25,000スターポイントでアップグレードできるわけですから、以下のような計算になります。(2018年3月6日からセントレジス大阪はカテゴリー7に変更されました)

 

80867÷25,000=3.23

 

スイートへのアップグレードで、1スターポイントの価値を3.23円にすることができました

 

セントレジス大阪のスイート

 

万が一、もっとグレードの高いスイートにアップグレードされた場合は、1泊40万円ほどにもなりますから、1スターポイントは16円の価値になる可能性を秘めています。すごいですね……。

 

ちなみにこの「ポイントを使ったアップグレード」は、元々ポイントや無料宿泊特典で予約した部屋にも適用できます。つまり、「ポイントでスタンダードルームを予約」→「ポイントでスタンダードルームをスイートにアップグレード」と2段構えのポイントの使い方ができるようになっています。もちろんそれだけたくさんのポイントは必要になってきますが。

 

アップグレードを確定させるタイミングですが、宿泊代金前払い予約の場合には宿泊当日のフロントで、また、ポイントでの無料宿泊予約の場合も同じく当日のフロントでできます。後払いのフレキシブル料金の場合には、宿泊の5日前から電話(ワールドリザベーションオフィス)でアップグレードができます。

 

ポイントを使ったアップグレードについては、さらに詳しく以下の記事に書いてあります。

 

 

スターポイントを5泊目無料宿泊に

スターウッド系列ホテルで、有償ではななく、スターポイントを使って5連泊した場合、最後の5泊目はスターポイントが徴収されません。4泊分のスターポイントで5泊できる、と言った方がわかりやすいですかね。

 

ただし、カテゴリー3~7のSPGホテルにだけ適用され、カテゴリー1~2では使えません。日本国内には、カテゴリー2のフォーポイントバイシェラトン函館しか存在しないので、ほぼ全てのホテルで可能と言っていいと思います。

 

カテゴリー4のホテルで4泊に必要なスターポイントは40,000pt。これくらいなら、人によっては1年あればなんとか貯められる数字かなと思います。

 

先ほど例に挙げたセントレジス大阪の1泊84,659円の時期にこの5連泊を行なえば、1スターポイントの価値は4.23円にすることができます。必要となるポイントは10万にもなるので、あまり現実的ではないでしょうが……。

 

スターポイントをキャッシュ&ポイントに

「無料宿泊するにはちょっとスターポイントが足りない!」という場合、スターポイントと現金を併用してお得に宿泊できるという制度がSPGにはあります。それが「キャッシュ&ポイント」。海外では特に有効なスターポイントの使い方なので、是非覚えておいてください。

 

キャッシュ&ポイントは、スターウッド系列ホテル全カテゴリーに適用可能で、対象客室も全額スターポイントでの宿泊より、選択肢が広がります。スイートにも適用可能な場合があります。ただ、無料宿泊特典や全額ポイントでの宿泊と違い、キャッシュ&ポイントには除外日(ブラックアウト)があります

 

必要となる現金とスターポイントは以下の通り。現金は米ドルベースの計算になりますから、円高時は特に効果の高いスターポイントの使い方です。

 

  スタンダード アップグレードルーム スイート
1 1,500+30ドル 2,000~2,250+50~60ドル 3,000+75ドル
2 2,000+35ドル 2,500~2,750+55~65ドル 4,000+95ドル
3 3,500+55ドル 4,000~4,250+75~85ドル 7,000+125ドル
4 5,000+75ドル 5,500~5,750+95~105ドル 10,000+175ドル
5 6,000+110ドル 6,750~7,250+135~150ドル 12,000+275ドル
6 10,000+180ドル 10,750~11,250+210~230ドル 20,000+400ドル
7 15,000+275ドル 15,750~16,250+290~315ドル 30,000+625ドル

 

この表ではスイートにもキャッシュ&ポイントが使えると出ていますが、実際にSPG公式サイトで検索すると、一番安いスタンダードルームしか出てきません。その場合は、SPG公式のワールドワイドリザベーションオフィスに電話をしましょう。電話の方が、より選択肢が広がります。電話なら、スタンダードルームよりグレードの高い部屋がオペレーターからレコメンドされることもあります。

 

ハワイ・カウアイ島のセントレジス・プリンスヴィル・リゾート

 

実際に私が予約した際の計算をしてみましょう。2017年7月某日のカウアイ島セントレジスで「キャッシュ&ポイント」を利用してみました。カテゴリー7に属しており、どんなに安い部屋でも税込一泊740ドルはするという超高級ホテルです。1ドル120円とすると一泊88,920円……。ちょっとこの金額では躊躇してしまいますよね。

 

WEBからはキャッシュ&ポイントが利用できると表示されなかったため、電話してみました。すると、一番安い741ドル(税込)のガーデンテラス(いわゆるスタンダードルーム)だけではなく、一つ上のランクとなる768ドル(税込)のオーシャンビューにもキャッシュ&ポイントが使えるとのこと。やはり電話してみるものです。

 

価格は1泊16,250ポイント+355ドル(税込)でした。1ドル120円で計算すると、16,250ポイント+42,600円。自腹を切るのが1泊4万円そこそこなのであれば、ハワイの高級ホテルとしてはギリギリ許容範囲ではないでしょうか。オーシャンビューでキャッシュ&ポイントを使わず、普通に全額現金で支払うと、一泊92,160円でしたから、計算はこうなります。

 

(92,160-42,600)÷16,250=3.04

 

1スターポイントの価値は約3円となりました。一番低いランクの部屋だけではなく、オーシャンビューを選択できたのが何よりです。 

 

2017年3月から日本国内SPGホテルのカテゴリーがのきなみ1ランクずつアップしてしまったため、国内でのキャッシュ&ポイント利用はかなり効率が悪くなってしまいましたが、海外はこの限りではありません。

 

もしもゴールド会員資格では飽き足らず、さらに上のプラチナ会員(25滞在または50泊以上)を目指すのであれば、スターポイントは「キャッシュ&ポイント」を中心に使っていくのがベターでしょう。

 

SPGアメックスを解約せずに継続(新たな年会費を支払い)すると、毎年継続ボーナスとして「無料宿泊特典」と同時に「SPG上級会員資格取得のための宿泊実績ボーナス、2滞在+5泊分」までもが付与されることは前述の通りです。

 

プラチナ会員資格を目指す人にとっても、SPGアメックスは欠かせない武器となるわけです。

 

スターポイントをマリオット&ザ・リッツ・カールトンでの宿泊に

SPG、マリオット、ザ・リッツ・カールトンは相互にポイント交換が可能となっており、スターポイントをマリオットリワードに交換することで、マリオットやザ・リッツ・カールトンの宿泊に使うこともできます。

 

SPGのスターポイントと、マリオットのリワードポイントの交換比率は1:3。最低交換単位は1,000ポイント。1,000の倍数で数字を指定して交換します。交換ページから、ほとんどリアルタイムに近いわずかな時間で、簡単に交換することができます。

 

マリオットのカテゴリーは1から9まであり、それぞれで必要となるポイント数が違うんですが、最もランクの高いカテゴリー9であっても、必要とされるリワードポイントは45,000。つまり、スターポイントがたった15,000ptあれば、マリオットの最上級カテゴリーのホテルに1泊できてしまうんですね。

 

ちなみにザ・リッツ・カールトンにはいくつかリワードプログラムの対象外ホテルがあり、これらにはポイントを利用して宿泊できません。リワードプログラム対象外は以下。ワイキキで使えないのは残念ですね。

  • コロラド州/ベイル
  • ハワイ州/ワイキキビーチ
  • プエルトリコ/ドラドビーチ
  • メキシコ/ロスカボス
  • インドネシア/マンダパ
  • タイ/プーレイベイ
  • シンガポール/シンガポール

 

ザ・リッツ・カールトン東京

 

ザ・リッツ・カールトンでは「カテゴリー」ではなく「ティア」と言います。ザ・リッツ・カールトンは1から5までのティアがあり、最もランクの高いティア5の無料宿泊には70,000ptが必要です。つまり、スターポイントなら三分の一の24,000ptで済んでしまいます。(正確には23,334ptですが、1,000ポイント単位でしか交換できないため、24,000としています)

 

マリオットとザ・リッツ・カールトンでも、SPGと同様に、全額ポイントでの宿泊と、キャッシュ&ポイントでの宿泊ができます。ただし、SPGと違い、電話をしてもスタンダードルームより上のランクの部屋を指定できないホテルが多いので、注意が必要です。

 

以下の表はマリオットとザ・リッツ・カールトンでの無料宿泊1泊分の必要ポイントと、キャッシュ&ポイント時の必要ポイント&必要キャッシュ(税抜)です。

 

マリオット
カテゴリ ポイント キャッシュ&ポイント
1 7,500 3,000+45ドル
2 10,000 5,000+50ドル
3 15,000 8,000+55ドル
4 20,000 11,000+60ドル
5 25,000 14,000+65ドル
6 30,000 17,500+75ドル
7 35,000 21,000+90ドル
8 40,000 24,500+145ドル
9 45,000 28,000+220ドル
ザ・リッツ・カールトン
ティア ポイント キャッシュ&ポイント
1 30,000 15,000+115ドル
2 40,000 20,500+145ドル
3 50,000 26,000+170ドル
4 60,000 32,000+260ドル
5 70,000 38,000+335ドル

 

憧れのザ・リッツ・カールトン・ニューヨーク・セントラルパークは最高ランクのティア5。一番安いゲストルーム(スタンダードルーム)でも1泊税込12万円するこの豪華ホテルに、ポイントを使って宿泊する場合は70,000リワードポイント。キャッシュ&ポイントなら、38,000リワードポイント+335ドルが必要となります。

 

スターポイントとの交換比率は1:3なので、この数字は24,000スターポイント、もしくは13,000スターポイント+335ドルと言い換えられます。

 

全額ポイントでザ・リッツ・カールトン・ニューヨークに宿泊する場合は、12万円の部屋に24,000スターポイントを使うわけですから、計算はこうなりますね。

 

120,000÷24,000=5

 

なんと1スターポイントの価値を5円にまで高めることができました。キャッシュ&ポイントで宿泊する場合の計算はこうです。

 

(120,000-46,560円)÷13,000=5.64

 

さらにポイント価値を高めることができ、1スターポイントは5.64円となります。

 

なんだかキツネにつままれたような、信じがたい交換比率ですよね。何かの間違いとしか思えません。2019年にはこれら3つのポイントプログラムは完全に統合される予定なので、そのタイミングで改悪されることが予想されます。

 

2018年現在では、スターポイントを最も高い還元率で利用したいなら、マリオットリワードに交換して、ザ・リッツ・カールトンの宿泊に使うというのが、ベストだと言えるでしょう。SPGと違って、ポイントでは少し上のランクの部屋に泊まれないことが多いのが残念ですが。

 

スターポイントをSPGフライトに

スターポイントを使って、直接航空券を取得することもできます。各航空会社のマイルに交換するのではなく、直接です。感覚としては、特典航空券ではなく、ANA SKYコインや、JAL e-JALポイントに近いです。マイル特典航空券と違って、除外日(ブラックアウト)がありませんから。

 

150社以上の航空会社で利用が可能ですが、SPG公式サイトの英語ページでしか手配できません。

 

たとえば1,000ドルの航空券であれば、80,000スターポイントで購入することができます。この場合、1ドル=120円とすると、12万円を8万スターポイントで購入するわけですから、計算は以下の通り。

 

120,000÷80,000=1.5

 

1スターポイントの価値は1.5円にしかなりません。今まで見てきた使い方と比べると、あまりお得とは言えませんね。航空券予約ページの使い勝手も決していいとは言えません。

 

この他にあまりお得ではない交換先としては、レンタカーのバウチャーや、音楽、スポーツ、カルチャーのチケット、マッサージやディナーなど各種ホテルサービスに使える「インスタントアワード」といったものがありますが、いずれもホテル宿泊系での利用と比べると、相対的にポイント価値が低くなるため、割愛します。

 

スターポイントは購入することもできる

スターポイントを貯めるには、基本はSPGアメックスでカード決済して1%還元を受けるという以外にありません。もちろんSPGホテルでの宿泊代や飲食代なら、さらに高還元となりますが、所詮はカード決済です。ポイントサイトを利用した大量ANAマイルの貯め方のように爆発的には貯められません。

 

スターポイントの購入

 

その代わり、スターポイントはANAやJALのマイルと違い、SPG公式サイトでの直接購入が可能です。1暦年につき、1アカウント30,000ポイントまで購入することができます。

 

1スターポイントの価格は通常時0.035ドル。ドルベースなので、当然、為替相場に左右されます。1ドル120円の場合、1スターポイントの購入価格は4.2円にもなってしまいます。30,000ポイントだと1,050ドル、126,000円ですね。

 

しかし、スターポイントの購入ではお得なキャンペーンが定期的に開催されます。よくあるのは25%割引。まれに35%割引というものもあり、最大で50%割引というキャンペーンも過去にはありました。購入するのであれば、こういった時期にする必要があります。

 

たとえば1ドル120円の場合、25%割引時に購入すると1スターポイントの購入価格は3.15円になります。これでも、よほど価値を高めた使い方をしないと足が出てしまいます。

 

「あとわずかで特典に届くんだが……」という時であれば、この限りではありません。ポイント価値をしっかり計算して、なるべく安い時期に買い、価値を高めるように使いましょう。

 

マイルを貯めるクレジットカードとしての魅力

SPGのスターポイントは、30社以上の提携航空会社マイレージに交換することもできます。ほとんどが交換比率1対1となっています。基本、1スターポイントを1マイルに交換できるということですね。

 

さらにスターポイントが優れている点は、いっぺんに20,000スターポイントをマイルに交換すると、5,000スターポイントがプレゼントされるということです。

 

SPGアメックスのクレジットカードとしての還元率は1%に過ぎませんが、毎回必ず20,000スターポイントずつマイルに交換していけば、マイル還元率は1.25%となるわけです。100円の決済で1.25マイルが手に入るという計算です。

 

これはJALカードでJALマイルを貯めるより、SPGアメックスでJALマイルを貯めた方がより多く貯まるということでもあります。JALカードでは、100円で基本1マイルしか貯まりませんからね(特約店では100円で2マイル貯まりますが、日々の買い物で特約店だけを使うということは非現実的です)。

 

しかも、アメックスのリワードポイントやJALカードと違い、スターポイントの場合、マイルへの交換で余計なお金を取られません。たとえばアメックスリワードをANAマイルに交換しようとすると、8,000円を支払ってリワードプラスに登録しないと交換率が下がってしまいます。

 

国際線ビジネスクラス特典など、1マイルを必ず2円以上の価値で利用するのであれば、SPGアメックスの実質還元率は2.5%~5%以上にもなります。

 

ANAマイレージにおいては、もっと強烈な還元率に慣れてしまっているため、大したことはないと思ってしまいますが、非常に貯めにくい海外航空会社のマイルを貯めたいのであれば、この還元率はなかなか優秀と言えるでしょう。

 

以下の表は、SPG提携航空会社の一覧と、その交換比率です。

 

マイレージプログラム 交換比率(SPG:Mi)
エーゲ航空 1:1
アエロメヒコクラブプレミア 1:1
アエロプラン/エアカナダ航空 1:1
エアベルリン 1:1
中国国際航空コンパニオン 1:1
ニュージーランド航空エアポインツ 65:1
アラスカ航空マイレージプラン 1:1
アリタリア航空ミッレミリア 1:1
ANAマイレージクラブ(全日空) 1:1
アメリカン航空アドバンテージ 1:1
エアアジアマイル 1:1
アシアナ航空 1:1
ブリティッシュエアウェイズ 1:1
中国東方航空 1:1
中国南方航空スカイパールクラブ 1:1
デルタ航空スカイマイル 1:1
エミレーツスカイワーズ 1:1
エティハド航空 1:1
フライングブルー 1:1
Golスマイル 2:1
海南航空 1:1
ハワイアン航空 1:1
日本航空(JAL)マイレージバンク 1:1
ジェットエアウェイズ 1:1
大韓航空 1:1
ラタム航空ラタムパス 1:1.5
アヴィアンカ航空のLifeMiles® 1:1
マイルズ&モア 1:1
カタール航空 1:1
サウジアラビア航空 1:1
シンガポール航空クリスフライヤー 1:1
タイ国際航空ロイヤルオーキッドプラス 1:1
ユナイテッド航空マイレージプラス 2:1
ヴァージンアトランティック航空 1:1
ヴァージンオーストラリア 1:1

 

赤字は交換比率が悪いので直接交換は避けた方がいいです。ただし、ユナイテッド航空の場合、スターポイントをいったんマリオットリワードに交換してからユナイテッドマイレージプラスに交換すると、交換比率が1:1.34と劇的に改善するという意味不明な仕様となっています(笑)。

 

純粋にマイル還元率を追い求めるなら、スターポイント→マリオットリワード→ユナイテッド航空と交換していくのが良さそうです。ただし、スターポイントとマリオットリワードの交換比率1:3は、いずれ改悪されることを覚悟しておいた方がいいかもしれません。完全にシステムの穴となっています。

 

その他の航空会社でおすすめは、なんと言ってもブリティッシュ・エアウェイズ(BA)ですね。

 

BAマイルはJALのマイル特典航空券に交換する場合、日本国内のほとんどの区間、片道4,500マイルで発券できます。往復9,000マイル。本家のJALマイルを使って取るより、ずっと少なくて済むのです。たとえば東京-福岡往復はJALマイルなら15,000マイル必要ですが、BAなら9,000マイルです。

 

また、JALのマイルでJAL国内線特典航空券を取ろうとすると、4日前までに予約しなくてはいけないのに、BAのマイルでJALの国内線特典航空券を取得する場合、なんと出発当日であっても取れてしまうという逆転現象が有名です。

 

さらに、スターポイントからBAマイルへの交換で35%増量というキャンペーンが年に何回かあります。お得なキャンペーンがあったら、見逃さないようにしてください。

 

ただ、ポイントサイトを利用すれば年間20万ANAマイルを貯めることは容易ですから、無理にスターポイントを各種マイレージに交換する必要性は、私は少ないと思っています。マイルはポイントサイトで、ホテル宿泊はSPGアメックスで、という戦略をおすすめします。

 

アメリカン・エキスプレス・カードとしての魅力

 

SPGアメックスの5つの魅力のうち、ここまで4つを解説してきました。もうお腹いっぱいでしょうが、次が最後。アメリカン・エキスプレス・カードとしての魅力です。

 

アメックスはトラベル&エンターテインメントカード(T&Eカード)として、元々数多くの特典を持っています。それはSPGアメックスにおいてもほぼ同じです。ほとんどプロパーカードと変わりない特典の数々を見てみましょう。

 

SPG AMEXの特典

まずは旅行時の特典。使えるサービスがてんこもりです。

 

  • 空港ラウンジ
    いわゆるカードラウンジに、同伴者1名と共に無料で入ることができます。既に他社のゴールドカードを持っている人だと、そちらを使ってもカードラウンジに入ることができますから、それほど大きなメリットとは言えないかもしれません。

  • 手荷物無料宅配
    カード会員一人につきスーツケース1個まで、無料で配送してもらえます。対象空港は成田、中部、関西の3空港のみです。

  • エアポート送迎サービス

    海外旅行の出発・帰国時に、提携タクシー会社(MK株式会社)の車をチャーターし、利用可能地域内の指定場所と空港との間を格安の定額料金にて送迎してもらえます。ただし、H.I.S.アメリカン・エキスプレス・トラベル・デスクで航空券やツアーを購入した人のみ。対象空港は成田、羽田(国際線のみ)、関西、中部。

  • 無料ポーターサービス
    出発時は空港の駅改札口やバス停からチェックインカウンターまで、帰国時は到着ロビーから空港の駅改札口やバス停まで、専任スタッフが荷物を運んでくれます。対象空港は成田、関西のみ。大荷物の人には嬉しいかもしれませんが、ちょっと気恥ずかしいような気も(笑)。

  • 空港クロークサービス
    乗継便の待ち時間などに、対象空港内の手荷物預かり所にてカード会員1名につき荷物を2個まで無料で預かってもらえます。対象空港は、中部、関西のみ。

  • エアポート・ミール
    羽田、伊丹空港内の対象レストランで利用できるエアポート・ミール・クーポン(1,000円相当分)がもらえます。利用条件は諸々あるんですが、特に伊丹の方は非常にゆるゆるな運用がなされているため、SPGアメックスと航空券を持って空港のアメックスカウンターに行けば、ほぼ無条件でもらえてしまいます。

  • 空港パーキング
    空港からのアクセスが比較的良好な駐車場を、会員専用の割引・優待特典で利用できます。『サンパーキング成田店』40%オフ。『サンパーキング羽田浮島店』40%オフ(割引除外日あり)。『安い関空駐車場』20%オフ。『VIPカーデリバリーサービス(関空)』20%オフ。『福岡空港サイドパーキング』国際線200円オフ、国内線100円オフ(割引除外日あり)。

  • 海外旅行傷害保険
    最も重要な、「傷害・疾病治療費」が自動付帯で200万円まで補償(利用付帯の場合300万円)。家族カードを発行していなくても、家族に対して200万円の保険が自動付帯されます。海外旅行傷害保険ではとかく「死亡・後遺障害」の1億円という数字が一人歩きして語られますが、これにはほとんど意味がないので、必ず「傷害・疾病治療費」の方に注目してください。

  • 航空便遅延費用補償
    乗継遅延、出航遅延、欠航、搭乗不能費用、4時間以上の遅延で最高2万円の宿泊費や食費を補償。受託手荷物遅延費用、到着から6時間以内に荷物を受け取れなかった場合、目的地で自己負担した衣類、生活必需品の実費を最高2万円まで補償。受託手荷物紛失の場合、目的地で自己負担した衣類、生活必需品の実費を最高4万円まで補償。自動付帯ですから、遅延したら必ず利用しましょう。

  • オーバーシーズ・アシスト
    海外旅行先でのレストランの予約から緊急時の相談まで、電話で対応してもらえます。世界中のほとんどの国から24時間通話料無料またはコレクトコールで連絡可能。海外でのトラブル時には本当に心強いサービスです。

 

続いて、各種プロテクション。非常に心強いプロテクションが揃っていますから、よく覚えておいて、万が一の時はしっかり利用すべきです。

 

  • キャンセル・プロテクション
    SPGアメックスで支払うと、予約していた旅行をキャンセルしたり、チケット購入済みのコンサートに行けなくなった場合、キャンセル費用などの損害を補償してもらえます。入院に基づくキャンセルは10万円(年間最高)。通院に基づくキャンセルは3万円(年間最高)。社命出張に基づくキャンセルは10万円(年間1回最高)。「1,000円」または「キャンセル費用の10%に相当する額」のいずれか高い額が自己負担となりますが、急な病気で旅行に行けなくなった時には大きいですね。

  • オンラインプロテクション
    インターネット上での不正使用による損害を全額補償。ネットショッピングでカード情報を入力するのはちょっと……という心配性な人も安心です。

  • リターン・プロテクション
    SPGアメックスで購入した商品の返品を、万一購入店が受け付けてくれない場合、購入日から90日以内の商品の購入金額を払い戻してもらえます。すごいサービスですよね。自己都合による返品は不可というネットショップもありますから、とても心強いです。ただし、1商品につき最高3万円相当額まで、1会員口座につき年間最高15万円相当額までとなります。ネット通販で洋服のサイズ選びに失敗したのに、返品も交換も受けつけてもらえないという時に有効です。

  • ショッピング・プロテクション
    国内、海外を問わずSPGアメックスで購入した商品について、破損・盗難などの損害を購入日から90日間、年間最高500万円まで補償してもらえます。免責金額は1事故につき1万円。たとえば高額なデジタル一眼レフカメラを破損したり、海外で盗難にあったりといったことは大いにあり得ることですから、これがあるとないとでは大違いです。

  • カード紛失・盗難の場合の緊急再発行
    万一カードの紛失、盗難にあった際は、新しいカードを無料で再発行してもらえます。状況に応じて「緊急仮カード」というものを即時発行してもらえることもあります。

 

SPGアメックスとアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードとの特典比較

SPGアメックスとアメックスゴールドの特典はほぼ同じです。以下の表以外にも細々した違いはあるんですが、ほとんど使わないであろうものは省きました。

 

  SPG AmexG
年会費 31,000 29,000
ポイント    
100円=1ポイント
マイルへの移行
実質無期限
トラベル    
空港ラウンジ
手荷物無料宅配
エアポート送迎
空港クローク
無料ポーター
エアポート・ミール
旅行傷害保険
航空便遅延費用補償
海外での日本語サポート
プライオリティ・パス ×
プリファード・ゴルフ ×
海外用レンタルケータイ割引 ×
Expedia 8%オフ ×
プロテクション    
キャンセル・プロテクション
オンライン・プロテクション
ショッピング・プロテクション
リターン・プロテクション
盗難・紛失時の緊急再発行
エンターテインメント&ショッピング    
アメリカン・エキスプレス・セレクト
チケット・アクセス
ゴールド・ワインクラブ
京都観光ラウンジ
ゴールド・ダイニングby招待日和 ×

 

アメックスゴールドの方だけに備わっている特典のうち、目を引くものと言えば、世界中の空港ラウンジで使える「プライオリティ・パス」の有無ですが、アメリカン・エキスレプレス・ゴールド・カードでもらえるプレミアムパスは、1回27米ドルの利用料が年間2回まで無料になるという、いわゆるスタンダード会員の資格に過ぎません。

 

年会費1万円(税別)の楽天プレミアムカードなら、制限なしで何回でも無料となるプレステージ会員資格のプライオリティ・パスになりますから、大きなアドバンテージとは言えないでしょう。

 

プリファード・ゴルフ」は世界70ヶ所以上の提携ホテルに2泊以上宿泊すると、ホテルが契約するゴルフコースのプレー代(1ラウンド / 1名分)が無料になるプログラムです。通常年会費295米ドルのところ、無料で登録できます。ゴルフ好きなら嬉しい特典かもしれません。

 

ゴールド・ダイニング by 招待日和」とは、「国内外約200店のレストランにて、所定のコースメニューを2名以上で予約した場合1名分が無料」というサービスです。かなり高額なお店ばかりなので、普段から1人1万円以上のディナーが当たり前という人にとっては使い勝手がいいかもしれません。

 

これらのアメックスゴールドのみの特典に魅力を感じるのであれば、SPGアメックスより、アメックスゴールドを発行した方がいいです。なんと言ってもアメックスゴールドは家族カード1枚が無料ですから。

 

これに対して、SPGアメックスは年会費こそアメックスゴールドより2,000円高く、家族カード年会費も高額ですが、前述の通り「無料宿泊特典」「SPGゴールド会員資格」「スターポイント」に大きな魅力があります。

 

SPGアメックスの家族カードは発行すべきか否か

SPGアメックスは本会員の年会費が31,000円(税抜)。家族カードは15,500円(税抜)です。かなり高いですね。アメックスゴールドがそうであるように、このクラスのクレジットカードは、家族カード無料というのが珍しくありませんから、かなりの負担感があります。それでもあえて保有する意味はあるのか?

 

結論を言うと「SPGアメックスは絶対に家族カードを発行すべきではない」が正解です。

 

年会費が15,500円もかかるのに、なんと家族カード会員はSPGゴールド資格を得られないんです。当然、継続時の無料宿泊特典もナシ。これでは保有する意味が全くありません。

 

さらに、SPGアメックスには傷害・疾病治療費200万円(利用付帯300万円)という、このクラスのカードとしては、ごく普通レベルの海外旅行傷害保険が付帯していますが、家族カードを持たなくても、本会員のカード1枚だけで、家族にも傷害・疾病治療費200万円の海外旅行傷害保険が付帯します。

 

旅行傷害保険は、エポスカード、横浜インビテーションカード等、他の年会費無料カードの自動付帯で充分補えますから、これではますます保有する意味がありません。

 

どうしても家族でSPGアメックスを持ちたいということであれば、家族全員がそれぞれ本会員カードを発行し、年会費31,000円(税抜)を人数分支払う方がまだマシです。これなら、人数分、無料宿泊特典1泊分がもらえますし、全員がSPGゴールド会員資格を得られます。また、同居家族間であれば、スターポイントを相互に譲渡することが可能です。

 

SPGアメックスの家族カードは発行すべきではありません。鉄則です。

 

SPGアメックスのデメリット

SPGアメックスのデメリットはとにかく年会費が高いという一点に尽きます。しかし、継続ボーナスの「無料宿泊特典」で完全に年会費を相殺することが可能なので、「年に1回、3万円以上のホテルに泊まる」という人にとっては、年会費すらもデメリットとはなりません。

 

家族カードに関しては発行する意味が皆無なので、夫婦でSPGアメックスに決済を集中させ、スターポイントを貯めたいという場合は、他のカードに比べて不利となります。夫婦のうち、決済額が少ない方は別のカードを使う方が無難です。

 

また、無料宿泊特典は1室1泊2名までなのでファミリーの場合は少し注意が必要です。基本的に、追加ベッドを必要としない子供の場合、「添い寝」という形で人数にカウントされずに済みます。各ホテルによって添い寝の年齢条件は異なっているので、その都度当該ホテルに問い合わせてみてください。おおむね、12歳以下の子供であれば、だいたい大丈夫という感じです。

 

それと、強いて言えば、ゴールドカードカテゴリに入るわりには、券面が格好悪いことがデメリットですかね(笑)。

 

まとめ

ポイントサイトとソラチカの利用によって、お金を使わずに充分なANAマイルを貯められるようになったら、カード決済でマイルを貯めることは控え、SPGアメックスの決済でスターポイントを貯めていくというのが、とても有効な戦略です。

 

飛行機代はマイルで無料にすることができます。ホテル宿泊を全て無料にするのは至難の業ですが、少しでもお得に泊まる方法を追求したいものですよね。

 

SPGアメックスは、最もお手軽に、ホテル宿泊をお得にしてくれるクレジットカードと言えるでしょう。

 

年会費31,000円を高いと思うか、安いと思うかは、それぞれの価値観や収入、カード決済の利用頻度によって違ってきますが、これだけ多くの魅力的な特典を備えた、陸マイラー向きのクレジットカードはなかなか他にはありません。是非検討してみてください。紹介プログラムで入会後3ヶ月以内の10万円以上決済で合計13,000スターポイントが欲しい方は、以下の紹介リンク先からお申込みください。

 

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