ANAマイルで世界一周に行く際にかかった費用について
この記事では、ANAマイルで予約できる世界一周特典航空券を利用し、世界一周旅行をしようとした場合にかかる費用について、私の例を参考までに書いてみようと思います。結論としては、かなり安上がりに世界一周旅行に出かけることができました。
なお、ANAマイルで予約できる世界一周特典航空券についてご存知でない方は、以下の記事をご覧頂けるとうれしいです。
世界一周旅行の条件
世界一周にかかる費用を検討するといっても、当然高級ホテルに泊まればお金はかかりますし、行く国によって物価も異なります。ここでは、私が実際に計画した世界一周旅行の条件を書いておこうと思います。
- 計12泊13日
- 滞在先は中国・トルコ・ドイツ・オーストリア・アメリカ・韓国
- ホテルは3~4つ星をチョイス
- 旅行は全て一人旅
世界一周旅行にかかった費用
結論として、世界一周旅行にかかった費用は約240,000円です。以下、内訳を記載していきます。
- ホテル代:63,628円(機中泊を除き10泊分)
- 各種チケット代:31,820円(ブンデスリーガ観戦、オペラ鑑賞、ミュージカル鑑賞)
- 空港税・燃油サーチャージ:57,900円
- 海外用レンタルWifi:13,800円
- ESTA:1,526円
- 現地での食事・施設等への入場料:約70,000円程度
個人的には、かなり安くあげられたのではないかと考えています。普通、2週間程度の旅行に行くとなれば、一人50万は覚悟しなければならないところです。それがその半分くらいで済んでしまいました。
実際に計算してみると、やはり航空券代は旅行代金のうちの大きなウェイトを占めていることがわかりますね。陸マイラーとしてマイルを貯めることにより、旅行代金の大幅な節約が可能になるということが実感できました。
陸でマイルを貯める方法については、以下の記事をご参考にしてみてください。
また、次に考えたいのがホテル代の圧縮です。これは過去記事で散々調べているのですが、海外旅行においてはSPGアメックスでスターポイントを貯めてSPG系列のホテルに無料宿泊することを第一に検討すべきかと思います。
SPGアメックスはその付帯サービス等を考えてもかなり良いクレジットカードで、私も数年前から発行を検討しているのですが、そのあまりの年会費の高さ(3万円超え)に足踏みしてしまっています。
地域によりますが、大抵の場合は7,000~8,000円も出せば十分に綺麗で安全なホテルに泊まれますので、高い年会費を払ってまで無料で宿泊(もはや日本語がおかしい気もしますが・・・)する必要があるのかはよくよく考えたいところです。
ANAマイルで行く世界一周特典航空券を実際に予約してみた
先日、以下の記事で世界一周特典航空券の特徴やメリットについて書きました。
上記の記事で基本的な内容については書くことができたので、この記事では、私が世界一周特典航空券を取得するまでに実際にどのようなことを行ったかについて書いてみようと思います。
というのも、私が世界一周特典航空券を予約しようと考えたときにネットで情報収集を行ったのですが、役に立つ情報が少なく、結局ANAのコールセンタに何度も電話して色々教えて貰わなければなりませんでした。今回実際に世界一周特典航空券を予約するに際して、いろいろな情報を入手できたので、この記事にまとめておこうと思います。
はじめに:ルートを検討する
世界一周特典航空券を取得する際に、最も重要かつ最も楽しい作業は、どのようなルートで予約するか考えることだと思います。
まずはじめに、当然ですが自身が行きたい場所について洗い出す必要があります。これまで行きたいと思っていた場所はもちろんのこと、通常の往復航空券では時間やコストの関係で行くのが難しい場所(例えばアフリカや南米など)についても滞在先の候補としたいところです。私は以下のような国々を候補としてあげました。
- ウィーン(オペラを見に行きたい)
- エジプト(ピラミッドなどの巨大建造物が見たい)
- ドイツ(ブンデスリーガ観戦、また中世の城やきれいな町並みが見たい)
- イギリス(特にスコッチの蒸留所に行きたい)
- ニューヨーク(ニューヨーク市立図書館に行きたい)
- ボリビア・ペルー(ウユニ塩湖やインカ帝国の遺跡など)
- イースター島(モアイ)
- などなど
これらの国々を候補としつつ、世界一周特典航空券の条件に当てはまり、かつ保有マイルが不足しないようなルート設定を検討する必要があります。
この時点で私の保有ANAマイルは120,000マイル程度でした。旅行中に長距離フライトを多数こなすことを考慮すると、できれば体に優しいビジネスクラスで予約したいところです。となると、総飛行距離は最大でも20000マイル以内に収める必要がありました。*1
行きたい国々にできるだけ多く回りつつ、世界一周特典航空券の条件を満たし、かつ20000マイルに抑える。各航空会社の時刻表などを片手に手作業で検討するには、正直荷が重すぎます。
そこで、私がルート検討した際には、スターアライアンスが提供する以下の世界一周航空券の旅程検討用ツールを活用しました。
そもそも、スターアライアンスの世界一周航空券とは、購入可能な有償の航空券です。(エコノミークラスの最安値で約35万くらいです) 上記のサイトは、有償の世界一周航空券の購入者向けに、ルートの検討を支援してくれるものですが、マイルと引き換えに得られる世界一周特典航空券であっても、ほぼ同じように活用することができます。
上記のサイトにて、「新しい旅を始めます」というボタンをクリックすると、以下の画面になります。
こちらの画面で、都市名を入力するかマップ上で都市をクリックすることで、旅程を選択することができます。
旅程を設定し、滞在の順序などの並び替えを終えると、以下のように自動的にそのルートが世界一周航空券の条件を満たしているかを判定してくれます。
旅程に問題がなければ、上記のように「旅程のステータス」が完了となります。同時に、ストップオーバー数や総飛行距離のマイル数なども表示されていますね。これらの情報も世界一周特典航空券によるルート検討においては重要になります。
一方で、旅程に誤りがある場合は、上記のように「無効」と表示され、このルートでは世界一周航空券の発券ができないということがわかります。
ここで注意事項として、上記はあくまで有償の世界一周航空券の条件を満たしているかどうかを教えてくれるものです。マイルで取得できる世界一周特典航空券の場合、ストップオーバー数が8までであったり、ヨーロッパでのストップオーバー数が最大で3など、条件に若干の違いがあるため、サイト上でOKと表示されていてもこれらの条件を満たしているかどうかは自前でチェックする必要があります。
これらのツールを使いこなしつつ、この時点での私の計画ルートは以下の通りになりました。
東京→イスタンブール→ウィーン→フランクフルト→ニューヨーク→東京
ここまでの検討結果としてわかったことは、総飛行距離20000マイルではアフリカや南米に行くことはかなり困難ということです。イースター島はおろか、ボリビアやペルーについてもルートから外す必要がありました。もしこれらの国に行きたいということであれば、マイルをもっと貯める必要がありそうです。
ともあれ、まずは大まかなルートを決定することができました。
次に:予約の空き状況を確認する
私が取得しようとしているのは、あくまで世界一周「特典」航空券です。マイルで予約できる通常の特典航空券と同様に、空き状況はかなり厳しいものがあります。そこで、次のポイントは全ての旅程に空きがあるかどうか確認する作業となります。
マイルを貯めている方なら、マイルの特典航空券の予約のしづらさはご存知かと思います。ルートを決めたって、結局空席がなくて予約なんてできないと思われる方が多いと思います。
私も空きを探す作業には相当苦労しましたが、そこでわかったことは以下のとおりです。
- ANA便は短距離路線は比較的空きがあるが、長距離便はほぼ空きなし(特にビジネスクラス)
- ルフトハンザ航空も同様に長距離便の予約はかなり苦しい
- トルコ航空、中国国際航空、アシアナ航空、エジプト航空、スカンジナビア航空などは長距離便であってもかなり余裕があり、ビジネスクラスであってもほぼ確実に予約が取れる
- 東京⇔アメリカのフライトが最難関。直行便はANA・ユナイテッドいずれにせよビジネスではほぼとれない。迂回ルートを検討する必要がある
端的に言ってしまうと、ANAやルフトハンザ、ユナイテッドなどの著名航空会社の長距離便はかなり予約が取りにくいです。シンガポール航空も結構取りにくかった印象です。一方で、トルコ航空やアシアナ航空などはかなり予約が取れるので重宝すると思います。
これらの空き状況について、私は当初すべてANAのコールセンタに問合せて確認を行っていました。しかし、世界一周特典航空券ではたくさんフライトしますし、オペレータの方も調べるのに時間がかかってしまい非効率です。
オペレータの方に教えてもらったのですが、実は通常の特典航空券と世界一周特典航空券で予約できる席には(基本的には)差はありません。つまり、通常の特典航空券で予約しようが、世界一周特典航空券で予約しようが、空きがあればどちらでも予約できるし、空きがなければどちらでも予約は不可能です。
そこで、ANAのHPから通常通り特典航空券の空き状況をチェックすることで、コールセンタに電話せずとも空席状況をチェックすることができます。以下の絵の通り、特典予約の「複数都市・クラス混在」を指定することで、世界一周の全旅程の空き状況を一気にチェックすることができます。
私も、上記の検索を繰り返し行い、空き状況を十分に確認して最終的な旅程を決定しました。上述の通り、ANA便の長距離路線はほぼ空きがありませんでしたので、まずANAの近距離便で海外に脱出した後に、比較的予約が取りやすい航空会社にて長距離便を取得するという作成としました。
その結果、最終的なルートは以下の通りになりました。
東京→北京→イスタンブール→フランクフルト→ウィーン→ニューヨーク→ソウル→東京
ルートの変更内容としては、東京→イスタンブールの空きがほぼ無かったので、北京経由に変更したことと、フランクフルト→ニューヨークも同様に空きがなかったので、フランクフルトとウィーンの順番の入れ替え、またニューヨーク→東京についても直行便が無かったためソウル経由に変更したくらいです。
上記のように、一般的に空きが少ないと思われている特典航空券ですが、工夫すればかなり柔軟に予約が取れることがわかります。繰り返しですが、ポイントは近距離で国外脱出をして、ANA以外の航空会社で長距離フライトをすることです。トルコ航空などはその質と比較して特典航空券が取りやすいのでおすすめします。
余談ですが、上記の通り通常の特典航空券と世界一周特典航空券で予約できる席には差がないため、SFCになっていると、SFCの国際線優先予約特典により世界一周特典航空券の予約も有利になります。ただし、これはANA便のみ有効であることに留意が必要です。
最後に:世界一周特典航空券を予約する
ここまでくれば、あとは予約するだけです。事前に便の空き状況もチェックしてあるので、後は日にちが経って予約が埋まる前にANAのコールセンタに電話して世界一周特典航空券を申し込みたい旨と、その旅程(日にちと便名を伝えるのが手っ取り早いです)を告げれば良いだけです。オペレータの方が旅程をチェックして世界一周特典航空券の予約条件を満たしているか確認した後、空港税やサーチャージなどの経費の金額を教えてくれます。これらをカード決済し、座席の指定などを行えば晴れて世界一周特典航空券の予約完了です。
予約内容はANAのホームページにて確認することができます。
まとめ
私が世界一周特典航空券を予約する際に実際にとった行動についてこれまで記載してまいりました。印象として、ルート設定や空席の抑え方に少しコツはいるものの、そこまで難しいものではないので、もしマイルが余っている方いて、時間も十分にあるという場合には、マイルを世界一周特典航空券に変えてみるのも良いのではないかと思います。
ANAマイルで行く世界一周特典航空券のススメ
世界一周特典航空券の概要
マイルを貯めている皆様うち、多くの方のモチベーションは、マイルを特典航空券に交換して旅行に行くことだと思います。
あまり知られていないのですが、ANAマイルで交換できる特典航空券の一つに、「世界一周特典航空券」という物があります。「世界一周」という響きにはこころ惹かれるものがありますが、世界一周の定義とは何か。この特典航空券における世界一周の定義は以下のとおりです。
- 出発した国と同じ国に帰ってくるルートであること。
- 太平洋、大西洋を1回ずつ横断すること。
- ルートは東廻りもしくは西廻りとし、途中で反対周りにはできない。
- 上記を満たすルートであれば、その途中のルートについては自由に設定できる。
また、その他の諸条件は以下のとおりです。
- 世界一周特典航空券に必要となるマイル数はルートの距離に比例する。
- 出発地と最終帰着地の間で最大8回の途中降機が可能。(ただし欧州での途中降機は3回まで、日本国内での途中降機は4回まで。)
- 出発国に戻る最後の国際線搭乗は、最初の国際線搭乗から10日目以降にすること。
詳細はANAのウェブサイトを御覧ください。(下記リンクの「世界一周」の項目です。小さく書かれているので見逃さないようにしてください)
上記を満たすルートとして、例えば「成田→フランクフルト→ニューヨーク→成田」といった弾丸ツアーのようなルートでも良いですし、「成田→ソウル→バンコク→イスタンブール→カイロ→ミュンヘン→ロンドン→ニューヨーク→成田」のようなルート設定もできます。かなり自由度の高いルート設定ができます。
世界一周特典航空券に必要となるマイルは、上述の通りルートの距離に比例するのですが、多くの場合は総距離20000mile程度のフライトに落ち着くのではないかと思います。この場合に必要となるマイルはどのシーズンであってもエコノミーで75,000マイル程度です。
これはかなりオトクで、例えばマイルで行きにくいアフリカ圏などにおいては、スターアライアンスの提携航空便を使うケースで特典航空券の発券に往復で80,000マイル必要となります。世界一周航空券であれば、なぜか日本⇔アフリカの往復に必要となるマイル数より少ないマイルで特典航空券の取得ができてしまうのです。
また、アレンジ力も高く、ストップオーバー先で別途航空券や鉄道のチケットなどを買うことで、スターアライアンスの便がない地域にも行くことができます。例えば、「成田→フランクフルト→ニューヨーク→成田」の世界一周特典航空券を発券した上で、ヨーロッパの鉄道が乗り放題になるユーレイルパスを別途購入するなどしてヨーロッパ周遊ツアーを企画しても面白いと思います。
注意事項
注意事項として、以下の点があげられます。
①世界一周特典航空券を一度発券した後は、ルート変更や航空会社の変更は不可能(同一航空会社の別日、別便に限り変更可)
一度発券を行った後は、そのルートを変更することはできません。例えば、「成田→フランクフルト→ニューヨーク→成田」で世界一周航空券を発券した後に、急にトルコに寄りたくなったからといって「成田→イスタンブール→フランクフルト→ニューヨーク→成田」とルートを変更することはできません。
また、成田→フランクフルトをルフトハンザ航空で一度予約したら、後からANA便に変えることはできません。
ただし、同一ルート・同一航空会社であれば、各航空券の日程や時間を変更することは可能です。
②もちろん、空港税やサーチャージ等は通常の特典航空券と同様に必要になる
通常の特典航空券でも同じですが、空港税等がかかるために完全に無料という訳にはいかないことに留意が必要です。どの程度かかるかは立ち寄る空港のもよるので一概に言えませんが、世界一周特典航空券を利用するのであればたくさんフライトするでしょうから、それなりの金額を覚悟したほうが良いです。ちなみに、私が世界一周特典航空券を発券した際には約6万程度かかりました。
③世界一周特典航空券の予約はインターネットでは不可。ANAのコールセンタで予約する
少し面倒なのですが世界一周特典航空券の予約・発券はANAへ電話する以外の方法がありません。その際に、発券手数料として2,160円がかかってしまいますが、経費として諦めましょう。
空き状況の確認方法
世界一周特典航空券と行っても、マイルと引き換えに得られる特典航空券である以上は、特典航空券向けに開放されている座席のなかで予約を行うことになります。陸マイラーが増加しているせいなのか、現在のANA便はただでさえ特典航空券が取りにくい状況です。この中でいかにして予約を抑えていくかが重要になってきます。
世界一周特典航空券と通常の特典航空券とで空き枠に差はありません。ですので、空席状況についてはANAの国際線特典航空券の空席状況照会から確認することができます。
ANAの国際線特典航空券の空席照会では、複数フライトを一度に検索することができます。下のキャプチャのように、世界一周航空券で取ろうとしているフライトを一度に検索できるので便利です。
ルートの妥当性確認
世界一周特典航空券の条件はわかりにくい点も多くあり、自身の計画しているルートが世界一周特典航空券の条件に合致しているかどうかを判断するのが難しいのですが、以下のウェブサイトを利用すれば条件に合致しているのか簡単に判定することができます。
このサイトは有償のスターアライアンス世界一周航空券の旅程検索のためのサイトですが、マイルで獲得できる世界一周特典航空券の旅程検索にも使うことができます。(ただし、有償の世界一周航空券に比べて世界一周特典航空券のストップオーバーの回数は8回と設定されているので、上記サイトで条件を満たしていると表示されても特典航空券で行く場合の条件に合致していないケースが有ることに留意が必要です)
このサイトは一度設定したルートを保存し、再度読み込ませることもできるので、じっくりルートを練るのに向いています。私もかなり利用しました。
世界一周特典航空券の価値を上げるための戦略
戦略1:日本から脱出する方法をどうするか
上にも書きましたが、世界一周特典航空券は通常の特典航空券と同じ空き枠の中で予約する必要があります。特に現在ではたとえANA便でなく他の航空会社であっても、東京からの長距離便をマイルで取得することは困難です。そこで、オススメは韓国、台湾、中国(北京・上海)等の近距離便でまず海外に出た後に、各海外航空会社の長距離便に乗ることです。
アシアナ航空やキャセイパシフィック、中国国際航空等の特典航空券は容易に取得することができますので、航空会社にこだわらないのであれば上記のルートを設定するのが良いと思います。いくら特典航空券が取りにくいANA便(及び東京・関西等発の他航空会社便)とはいえ、短距離路線であれば本数も多く直前でも結構空きがあったりするので、旅程の設定はかなり楽になるはずです。
世界一周特典航空券ではストップオーバーは8回までできますので、よほど多くの国に行きたいというわけでなければ、そのうちの一回を近隣国にしても問題ないと思います。
戦略2:出発国を日本国外にする
また、多くの先駆者が実施している方法として、出発国を日本以外としてしまうというやり方があります。これにより、世界一特典航空券で日本国内旅行も兼ねたり、一時帰国を実現したりすることができます。
もう少し説明すると、例えば世界一周特典航空券の出発地点をソウルとします。さらに、ルートを「ソウル→関西→上海→フランクフルト→ニューヨーク→東京→ソウル」と設定します。世界一周特典航空券の出発国を海外とすることで、日本国内の複数の地域へフライトすることができます。また、「ソウル→マニラ→シンガポール→関西→上海→フランクフルト→ニューヨーク→東京→ソウル」といったルート設定をし、関西→上海のフライトを例えば半年後などに設定すれば、アジア周遊旅行に行った後に一時帰国し、また海外旅行に出発するといったことも実現できるのです。
もちろん、東京→ソウル間の往復チケットは別途必要になりますが、陸マイラーであればこれもマイルで取得することにすれば特に問題はありません。
おわりに
これまで、世界一周特典航空券の条件やルート設定、取得のコツなどについて記載を行ってまいりました。私も今度世界一周特典航空券を利用して長期旅行に行ってくる予定です。今後、実際の予約や旅行時の注意についても参考情報として記載していきたいと思います。
感覚としては、ある程度時間に余裕がある人であれば、通常の特典航空券よりも世界一周特典航空券を発券したほうがオトクなのではないかと思います。
また、当たり前ですがそもそも世界一周航空券を発券できるだけのマイルを以下に貯めていくことが重要になってきます。マイルを貯めるための戦略については以下の過去記事を参照してみて下さい。
ということで、「ANAマイルで行く世界一周特典航空券のススメ」でした。
ホテルに無料で宿泊する方法について徹底的に調べてみた
陸マイラーの皆さんは、移動手段である飛行機については貯めたマイルで好きなだけ特典予約していると思いますが、旅行においてもう一つ重要なのは宿泊する場所ですね。
旅行を徹底的に低コストにしようと考えたら、マイル集めの次に考えるべきは宿泊コストを如何に下げるかです。それも、できれば無料で宿泊できたら幸せですね。
この記事では、ホテルに無料で泊する方法についてあらゆる手段を検討してみることにします。
目次
SPGアメックスカードの無料宿泊特典を活用する
知っている人も多いかと思いますが、SPGアメックスカードを保持していると、毎年年会費の支払時期に合わせてSPG系列のホテルへの無料宿泊することができます。(重要:入会初年度はもらえません!カード保有継続2年目以降のサービスです)
SPGには、シェラトン・ウェスティン・セントレジスといった一流ホテルが多く所属しております。SPGアメックスカードの無料宿泊特典で宿泊できる日本国内のホテルは以下のとおりです。また、海外でも大都市やリゾートであればたいていSPGのホテルはあります。カテゴリの数字が大きいほどハイグレードなホテルです。
(カテゴリ7)
(カテゴリ6)
- シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル (千葉県)
- ウェスティンホテル東京 (東京都)
- ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町 (東京都)
- セントレジスホテル大阪 (大阪府)
(カテゴリ5)
(カテゴリ4)
- ウェスティンホテル仙台 (宮城県)
- シェラトン都ホテル東京 (東京都)
- 横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ (神奈川県)
- ウェスティン都ホテル京都 (京都府)
- ウェスティンホテル大阪 (大阪府)
- シェラトンホテル広島 (広島県)
- シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート (宮崎県)
(カテゴリ3)
- キロロ トリビュートポートフォリオホテル 北海道 (北海道)
- シェラトン北海道キロロリゾート (北海道)
- ウェスティンナゴヤキャッスル (愛知県)
- シェラトン都ホテル大阪 (大阪府)
- ウェスティンホテル淡路リゾート&コンファレンス (兵庫県)
- 神戸ベイシェラトン ホテル&タワーズ (兵庫県)
最近SPGはマリオットとの合併を発表しておりますが、現在の情勢ではSPGアメックスカードの無料宿泊特典は合併後も継続的に利用できそうです。
よくあるご質問 | マリオット リワード、SPG、ザ・リッツ・カールトン リワード ※「マリオット リワード、ザ・リッツ・カールトン・リワード、SPGと提携するクレジットカードを持っています」を参照
SPGアメックスカードを保持していると、自動的にSPGゴールド会員の資格を得ることができます。航空会社の上級会員と同じようなものですね。ゴールド会員になると、部屋のアップグレートやレイトチェックアウトといった特典があります。
SPGとマリオットとの合併により、SPGアメックスを保持しているだけでマリオットのゴールド会員にもなることができるようになりました。一石二鳥ですね。
ただし、惜しむらくはSPGアメックスカードの年会費の高さ。年間31,000円(税抜)円です。SPGアメックスカードに対してこの年会費を払う価値があるかどうか判断のしどころですね。
もちろん、SPGアメックスカードの特典で申し込むことができるホテルは普通に宿泊すれば4~5万円しますので、それを考えると年会費くらいは簡単にカバーできるかなと思います。
SPGアメックスでさらにマイル稼ぎに行くなら、ポイントサイト経由での申込を検討するべきです。ただし、SPGアメックスはポイントサイトではあまり高額還元されていない気がしますね・・・。現在では2000円相当のポイント還元が多い気がします。
私もSPGアメックスにはいつか申し込みたいのですが、現在のところ様子をうかがっているところです。
ポイントサイトに関する考察は以下の記事でどうぞ。
アメックス・プラチナのフリーステイギフトを活用する
同じく、アメックスを活用した無料宿泊方法として、アメックス・プラチナのフリーステイギフトを活用するという方法もあります。SPGアメックスと同じように、毎年アメックス・プラチナホルダーは年会費の支払時期に合わせてフリーステイギフトをもらうことができます。
フリーステイギフトで宿泊できるホテルは以下の通りです。日航やヒルトンなど一流どころが多いですね。
★フリーステイギフトで宿泊できるホテル一覧 ※リンク先はPDFです!
ただし、アメックス・プラチナを取得するためにはアメックス・ゴールドの利用履歴を磨き、インビテーションを受ける必要があります。また、アメックス・プラチナの年会費は驚愕の130,000円(税抜)!もともとアメックス・プラチナの獲得を目指していたならいざしらず、無料宿泊を得るためだけにこの年会費を払うのはちょっとつらすぎますね。
株主優待を活用する
株主優待としてホテル宿泊券を提供している企業もあります。証券投資を行っている人であれば、株主優待狙いで株を買っておくのも手です。
株主優待でホテル宿泊券を提供しているのは以下の企業です。ホテルの割引券であれば多数の企業が該当しますが、無料で泊まるとなるとあまり多くはないですね。
レオパレス21
賃貸マンションでおなじみのレオパレス21ですが、株主優待として国内のレオパレスホテルの50%オフ券の他に、グアムにある「レオパレスリゾートホテル」の無料宿泊券がもらえます。
レオパレスリゾートホテルはバブル期に建設されたホテルのようで、設備は多少年季は入っているものの、なかなか豪華です。貯めたマイルでグアムに行きつつ、ホテルも無料にできるのはとても良いですね。
さらに、レオパレス21は(あまり業績が良くないこともあり)株価は低く、株主優待を貰うために必要な投資額はなんと70,000円です。これで、年2回、2名2泊分の無料優待を貰うことができます。
株価が低いとは言え、最近のレオパレスは財務状況を見てもかなり持ち直してきているので、単純に投資先としても優れているのではないかという気がします。
エムケー精工
エムケー精工はガソリンスタンドの洗車機のメーカーです。エムケー精工の株を1000株以上取得していると、株主優待で「長野リンデンプラザホテル」に宿泊することができます。長野リンデンプラザホテルはまあ、普通のビジネスホテルです笑
必要な投資額は2016年10月28日時点のレートで約400,000円といったところですね。これで年1回、2枚の無料優待が貰えるので、優待利回りはそこまで良くはないです。
サムティ
サムティは不動産業を営む企業です。サムティの株を持っていると、センターホテル東京及びセンターホテル大阪の無料宿泊券を1枚ずつ、年1回貰うことができます。
無料宿泊券に必要な株数は200株。2016年10月28日時点のレートで約200,000円といったところですね。これで2泊ぶんの無料宿泊券をもらえるのであれば、そこそこの優待利回りと言えるでしょうか。
その他
上記以外にも、株主優待で無料宿泊券を貰える企業はいくつかあります。具体的には以下のとおりです。
- グリーンランドリゾート株式会社
- 東建コーポレーション株式会社
- 京浜急行株式会社
- ユニゾホールディング株式会社
しかし、いずれの会社も株主優待を貰うために必要な投資額は500万以上と、庶民には厳しい金額です。
ふるさと納税を活用する
最近はすっかり定着したふるさと納税ですが、ふるさと納税でもらえる返礼品の中にも無料宿泊が可能になるものがあります。
ふるさと納税で一番のシェアを誇る有名サイト「ふるさとチョイス」を見ると、2016年12月現在で返礼品として宿泊券を提供しているプランは2348件もあるようです。
例えば、以下の北海道の登別温泉のペア宿泊券は、10万円の寄付で受け取ることができます。
ふるさと納税の仕組みをご存じの方も多いとは思いますが、ふるさと納税の仕組みを利用した寄付金は、一部2000円の自己負担を除き、そのまま来年の住民税(及び所得税)から控除されますので、実質的には2000円の負担で宿泊することが可能になります。
ふるさと納税で自治体が提供している宿泊施設はピンきりですが、一流どころも結構あるので、旅行したい地域の自治体が宿泊券を返礼品として提供していないか確認して見る勝ちはあると思います。
マイル・ポイントが余っている人向け
陸マイラー活動を続けていると、場合によっては特典航空券では使い切れないくらいマイルやポイントが貯まるケースもあると思います。そのような場合は、マイルやポイントをホテルに活用して宿泊コストを抑えてしまうというやり方があります。
ただし、基本的にはマイルは特典航空券に変換するのが最も効率の良い使い方となりますので、マイルを使って宿泊する方法はあくまでマイルが余っている人向けといえるでしょう。
具体的には、以下のような方法があります。
ANAマイルをホテル予約に使う
ANAマイルを 直接的にホテル予約に活用する方法として、マイルをANAの提携パートナーとなっているホテルの宿泊券へ交換する方法があります。
ただし、この方法で宿泊できるホテルは限られており、また高級ホテルが多く活用の範囲も狭いです。
他の方法としては、ANAマイルをANAご利用券に変換して、対象のホテル予約に利用する方法あります。ただし、ANAご利用券の変換レートは、10000マイルで10000円分ですので、あまり効率的な変換方法ではないです。
なお、ANAマイルをANA SKYコインに変換してANAのパッケージツアーを購入するという方法もありますが、この方法ではホテルのみの予約はできず、航空券と一体で購入が必要になるため、対象外としています。
JALマイルをホテル予約に使う
JALマイルについては、私はあまり詳しくはないのですが、少し調べてみるとこんなサービスがあったりします。
貯めたマイルで温泉に泊まることができるサービス。中々良さげですね。
ちなみに、ANA同様にJAL系列のホテルであれば、マイルをクーポン券に変えれば無料で利用することができます。
その他
その他のやり方として、ポイントサイトで貯めたポイントをTポイント・楽天ポイント・ポンタポイントに変換し、以下の各種宿泊予約サイトで予約する方法もあります。
ただ、ポイントはできるだけ変換効率の良いソラチカルートで変えたいところ。このやり方は、ポイントが余りまくっているポイントブルジョア向けと言えるでしょう。
以上、ホテルに無料で宿泊する方法について調べてみた結果についてまとめてみました。この他にもいろいろな方法があるかもしれませんが、取り急ぎ思いつく範囲ではこの程度でしょうか。
この他にもいい方法が思いついたら適宜追記していこうと思います。皆さんの中でも、いい方法をご存じの方がいたら教えて頂けるとうれしいです!
アメックスグリーンのお詫びポイントが来ました
一時期陸マイラー業界を席巻していたアメックス祭りでしたが、唐突なアメックス側の打ち切り宣言により終了となってしまいました。
私はアメックスゴールドを以前に発行したことがあり、今回のアメックスゴールド祭り(通称雨金祭り)には参加できなかったのですが、もう一つの祭りである、アメックスグリーンの「プチ雨祭り」には参加しました。
アメックスグリーンを発行し、公共料金を支払うと上限30000ポイントが貰えるというキャンペーンだったのですが、雨金祭りの終了と同時にプチ雨祭りも終了となり、結局もらえたマイルは微々たるもの。
唐突なキャンペーン終了のお詫びということで、アメックスから5000ポイントが付与されるというメールがあって以来、ポイント付与を楽しみに待っていたのですが、先ほど確認したら無事にポイント付与されていました。
しかーし、なんとも微妙なやり口なのが、アメックスのサイトにログインして最初に表示される請求明細画面では、ポイントの付与は確認できないのです。
下のキャプチャのように、ポイントは0のまま。ポイントの付与を確認するためには、「最新ポイント数」をクリックし、別画面に飛ぶ必要があります。
こちらの画面ではポイント付与が確認できますね。
もしかしたら一時的にトップ画面には反映されていないだけの可能性もあるのでなんとも言えませんが、なんとも微妙な気持ちになりますね。
個人的にアメックスは好きなブランドなので、アメックスゴールドも使い続けたいのですが、このような対応を見ているとアメックスファンが減ってしまいそうで心配です。
なんだかんだ今回の雨金祭りでアメックスゴールドの発行者は大幅増になっていると思いますが、そのうちどの程度の人が翌年度以降の年会費を払ってアメックスを使い続けたいと思うか、なんとも言えないところですね。